インドネシアを公式訪問していた天皇、皇后両陛下は23日、同国の首都ジャカルタ近郊のスカルノ・ハッタ国際空港から政府専用機で帰国された。両陛下は帰国後、文書で感想を公表し「二人揃（そろ）っての初めての東南アジアの国への公式訪問でもあり、私達（たち）二人にとってとても思い出深いものとなりました」と記された。両陛下は17日から6泊7日の日程で同国に滞在。19日にはジャカルタ近郊にあるボゴール宮殿で、

【ジャカルタ=亀田知明、地曳航也】インドネシア・ジャカルタ郊外のボゴール宮殿でジョコ大統領夫妻との会見や昼食会に臨まれた天皇、皇后両陛下。19日の行事には、当初の宮内庁の予定にはなかったものも含まれていた。会見や昼食会は終始和やかな雰囲気のなかで進み、両陛下はリラックスした笑顔を見せられた。両陛下は19日午前、歓迎行事に出席。訪問を記念し、同国内の熱帯雨林に広く分布するマラッカジンコウの苗木を

6月と7月に続けて赴任地のインドネシアから日本に一時帰国する機会があった。帰国は2020年4月に赴任して以来、初めてで、日本が新型コロナウイルス禍に伴う入国制限を緩和した時期と重なった。日本のコロナ対策は一貫性に乏しく、ちぐはぐさが際だっていると感じた。まず出発の前にインドネシアで受けたPCR検査が疑問だった。日本政府は6月10日に講じた入国制限の緩和で、インドネシアをコロナのリスクが最も低い

【ジャカルタ=亀田知明】インドネシアを公式訪問中の天皇、皇后両陛下は20日午後、ジャカルタのダルマ・プルサダ大学で日本語を学ぶ同国の学生と懇談された。同大学は日本への留学経験のあるインドネシア人らが1986年に設立した私立大学。

【ジャカルタ=亀田知明、地曳航也】国賓としてインドネシアを公式訪問中の天皇、皇后両陛下は19日、ジャカルタ郊外のボゴール宮殿でジョコ大統領夫妻と会見された。約50分間に及び、その後大統領夫妻が主催する昼食会に参加された。これに先立ち、天皇陛下とジョコ大統領は隣接する植物園内でそれぞれスピーチを行い、天皇陛下は「今後両国の若い人々の交流によ

【ジャカルタ=亀田知明】国賓としてインドネシアを訪問中の天皇、皇后両陛下が23日、6泊7日の日程を終え帰国される。即位後初の親善訪問でうかがえたのは、���の世代の国際関係をつくる若者たちや「水」が関わる問題への陛下の思いだ。令和の皇室親善のあり方を模索する旅からは、課題を共有し未来につなぐという、一つの形が浮かび上がったといえる。インドネシアの若者と積極交流「将来的に日本に関心を持っているよう

International students, business leaders and diplomats urge Tokyo to open up

新型コロナウイルスの感染拡大「第7波」が到来するなか、日本の新規感染者数が主要7カ国（G7）の中で最多となった。多くの先進国が往来再開にかじを切るのと対照的に日本は厳格な水際対策を続ける。だが海外からの感染流入を防ぐ狙いの措置と、既に国内で感染がまん延する状況との間には、大きな乖離（かいり）が生じている。米ジョンズ・ホプキンス大によると、日本の新規感染者数（7日移動平均）は26日時点で約17万

【ジャカルタ=地曳航也】アジアのアイドルグループが新型コロナウイルスの長引く流行を踏まえ、IT（情報技術）で仕事の質を向上するデジタルトランスフォーメーション（DX）に取り組んでいる。オンラインの活動拡大は、従来軸足を置いてきた対面でのファンとの交流の希少価値を高め、相乗効果を生み出すという。日本の人気女性アイドルグループ「AKB48」とアジアの系列7ユニットは6月下旬、ライブイベントを開催す

天皇、皇后両陛下は19日、訪問先のインドネシアで残留日本兵の2世らと面会された。第2次大戦後も現地にとどまり独立戦争に加わったが、その生活ぶりなどはほとんど知られていない。証言などを記録してきた研究者らは「歴史に光をあてるきっかけになれば」と期待を寄せている。「お会いできてうれしく思います」。19日夜、天皇陛下が声をかけられたのは、インドネシアに残った旧日本兵の連携と支援のために設立された「福

インドネシアのジョコ大統領は17〜23日に国賓として迎えた天皇、皇后両陛下を数々のサプライズ演出でもてなした。両国の友好ムードを盛り上げ、地政学上も重要性が増す日本との関係深化につなげたい考えだ。大統領府関係者によると、ジョコ氏は両陛下を迎えるにあたって、上皇さまが過去2回、インドネシアを訪問された当時の記録を調べ上げた。注目したのは魚だ。上皇さまは1962年の皇太子時代に初代大統領スカルノ

【ジョクジャカルタ（インドネシア）=亀田知明】インドネシアを訪問中の天皇陛下は22日、世界遺産のボロブドゥール寺院の視察後に取材に応じられた。「ぜひ一度訪れてみたいと思っておりましたので、大変うれしく思っております」とし、特に保存について人々の熱意を感じ「理解深めることができたことも非常によかった」と話された。ボロブドゥール寺院は中部ジャワ州にある、8〜9世紀に建造されたといわれる石造の仏教寺

【ジャカルタ=地曳航也】インドネシア運輸省は19日、中国が計画を主導する高速鉄道の工事現場で作業用の列車が脱線事故を起こしたと発表した。事故があったのは18日で、2人が死亡し、4人が重軽傷を負った。事業主体のインドネシア中国高速鉄道社（KCIC）は2023年6月の開業に向けたスケジュールに影響がないとしている。死亡した2人は中国人技術者だとの現地報道もある。KCICによると、事故現場は首都ジ

「インドネシア残留日本兵の方々は、現在の緊密な2国間関係の文字通り『礎』だ」。自衛隊制服組のトップ、吉田圭秀統合幕僚長は2022年8月に陸上幕僚長としてジャカルタのカリバタ英雄墓地を訪れた時のことを、陸上自衛隊の部内誌でこうつづった。同墓地はオランダとの独立戦争で死亡したインドネシア兵が眠る国立追悼施設だ。天皇、皇后両陛下は20日に供花された。日本の歴代首相も同国の訪問時には立ち寄る。一角に

韓流コンテンツの躍進が止まらない。動画プラットフォームやSNS（交流サイト）などオンラインで音楽やドラマが拡散し、2021年のコンテンツ輸出額は5年前の倍の115億ドル（約1兆3000億円）に達する見通しだ。製造業に偏った産業の多角化に向けて政府が取り組んだ育成策の結果、韓国のコンテンツ産業は日本を圧倒する勢いを示しており、食品や化粧品などの輸出にも好影響をもたらしている。政府機関の韓国コンテ

政府は週内にアフガニスタンからの邦人らの退避支援にあたっていた自衛隊を撤収させる方針だ。米軍が31日に首都カブールの空港から撤退するのを受け、最終判断する。茂木敏充外相が任務終了を依頼し、岸信夫防衛相が自衛隊に命令を出す。自衛隊は26～27日にかけ、共同通信の通信員の邦人1人

世界の成長センターとされる東南アジアで、日本の存在感が低下している。東南アジア諸国連合（ASEAN）との貿易額は、中国に抜かれ差が広がり、韓国にも追い上げられる。新型コロナウイルス対策の「鎖国政策」も響き、傾向に拍車がかかる。ASEAN事務局データベースによると、2003～21年の対ASEAN貿易額で、日本は08年まで米国と首位を争ったが、09年に中国に追い越され、21年には3倍近い差をつけら

中国が主導してインドネシアで建設が進む高速鉄道の計画をめぐり、ジョコ大統領は6日、国費の投入を可能にする改正大統領令を公布した。当初の両政府の合意では、インドネシア政府に財政負担を一切伴わない触れ込みだったが、事前の事業調査の甘さが露呈して費用が想定を上回り、方針転換を迫られている。ジョコ政権は政府融資も選択肢に入れる。インドネシア国���社長は9月上旬、国会の証言で「高速鉄道事業が19億ドル（約

岸田文雄首相は19〜21日にインドを訪問し、モディ首相と会談する方向で調整する。5月に広島市で開く主要7カ国首脳会議（G7サミット）に向けて20カ国・地域（G20）の議長国を務めるインドと協力を深める。インドは世界で存在感を高める「グローバルサウス（南半球を中心とした途上国）」の代表国だ。岸田首相はグローバルサウスとの連携を日本外交の柱に据えている。ロシアによるウクライナ侵攻に伴い食料やエネ

天皇、皇后両陛下が17日からインドネシアを訪問されることが、9日の閣議で決まった。友好親善が目的の外国訪問は即位後初めて。日程は6泊7日で、ジョコ大統領夫妻主催の午さん会や大学への訪問などが予定されている。首席随員は福田康夫元首相が務める。閣議ではインドネシア訪問中の国事行為を、皇嗣の秋篠宮さまが代行されることも決まった。宮内庁によると、インドネシアには国賓として訪れられる。両陛下は17日

Mantan PM Jepang Yoshihide Suga hampir menangis saat pembacakan pesan terakhir buat almarhum Shinzo Abe merasa bangga Abe menjadi PM Jepang.

政府は新型コロナウイルスの感染を調べる抗原検査キットのインターネット販売を月内にも解禁する方向で調整に入った。薬剤師による十分な説明などを求める。感染拡大の第7波では発熱外来に患者が殺到し、検査を受けにくい状態が生じている。キットを購入しやすくし、必要な検査を受けられるようにする。第7波を強い行動制限なしで乗り切るには、さらなる検査機会の拡充が不可欠と判断した。これまでネット販売に慎重だった医

天皇、皇后両陛下は17日、インドネシアのジョコ大統領夫妻主催の昼食会などに出席するため、同国に向け出発される。友好親善のための訪問は即位後初。新型コロナウイルス禍で中断していた皇室活動が徐々に再開する中、海外経験が豊富な両陛下による「令和流」の国際親善も本格始動する。天皇陛下は15日の記者会見で、国際親善を「皇室が果たすべき役割の中でも重要な柱の一つ」と発言された。今回の訪問を通じて「若い世...

岸田文雄首相は17日の記者会見で新型コロナウイルス対策の入国規制を緩和すると表明した。感染拡大のピーク越えが見えてきたのを受けて方針を修正した。慎重論が多い世論を意識し、感染状況の指標が改善するのを待った。「オミクロン型の拡大を遅らせるために厳しい措置を用意したが、その後に状況は変化した。水際対策を見直したい」。首相は記者会見でこう説明した。入国制限の堅持にこだわってきた首相が緩和に傾いたの

【ジャカルタ=秋山裕之】岸田文雄首相は6日、訪問先のジャカルタで東南アジア諸国連合（ASEAN）への新たな協力策に関し講演した。若手行政官らが日本に留学して学ぶ機会をつくるなど3年間で5000人の人材を育成すると表明した。各国の政府やビジネスの関係者が参加する「ASEANインド太平洋フォーラム」で発言した。新たな協力として「日ASEAN包括的連結性イニシアチブ」を打ち出した。具体的な連携分野

【ジャカルタ=亀田知明】インドネシアを訪問中の天皇陛下は18日、ジャカルタ都市高速鉄道（MRT）の車両基地と、洪水被害を防ぐ排水管やポンプなどで構成される施設を視察された。両施設は建設や修復にあたって、日本の資金協力や技術支援を受けた。天皇、皇后両陛下は19日、ジョコ大統領夫妻と会見される。皇后さまは同行されなかった。19日のジョコ大統領夫妻との会見など公式行事に向けて体調を整えられるためとみ

日本とインドネシアが外交関係を樹立して65年がたった。天皇、皇后両陛下は即位後初の外国親善訪問先としてインドネシアを選び、7日間の滞在を65年間で深まった両国の絆を確かめる機会にされる。技術、文化、歴史の面から、両国関係の過去・現在・未来を読み解く。「前、左、右！」。首都ジャカルタの南北を走るMRT（都市高速鉄道）で運転手は日本式の安全確認を徹底する。同国初の地下鉄を一部含むMRTは、日本が政

インドネシアで日本特有の規律性の高さに注目が集まっている。きっかけの一つは2022年11～12月にカタールで開かれたサッカーのワールドカップ（W杯）で日本代表の善戦ぶりがインドネシアでも注目される一方、代表メンバーやファンの規律正しい振る舞いがSNS（交流サイト）で話題を呼んだことだった。教育の現場で「日本式」を取り入れる動きが出ている。W杯では強豪のドイツやスペインを破った底力もさることなが

【この記事のポイント】・ビザなし短期来日再開など、水際対策がコロナ前に近づく・個人旅行も再開、ワクチン接種など一定の要件は残る・円安進行を踏まえ、秋冬の観光需要取り込みを目指す政府は10月をめどに新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、感染拡大前の状況に近づける。個人旅行客の受け入れを解禁し、米国などからは査証（ビザ）なしでの短期滞在を認める。1日あたり入国者数の上限も撤廃し、インバウンド（訪日外

Interactions with young people on the agenda of weeklong stay

Indonesian president takes imperial couple on botanical garden tour

岸田文雄首相は29日、東南アジアや欧州の計5カ国への訪問について「全体を通じて平和を守るための訪問をしていきたい」と述べた。「それぞれの首脳とウクライナ情勢を巡って率直な意見交換をして連携を確認したい」と話した。「自由で開かれたインド太平洋の実現のた

インドネシアで必ず聞く日本の歌がある。シンガーソングライターの五輪真弓さんが1982年に発表した「心の友」だ。日本では「恋人よ」のようなヒット曲にはならなかったが、インドネシアでは80年代にラジオで人気に火が付き、いまでも歌い継がれる。音楽の授業でも取り上げられ、2004年のスマトラ沖地震では復興の応援歌になった。さながら国民歌だ。ジャカルタ在住の主婦のディワナさん（65）は「メロディーがイン

南半球や北半球の南部に位置する新興・途上国「グローバルサウス」が存在感を増しています。人口の増加や経済成長が続く一方、地域紛争や貧困、環境汚染などの問題を抱えた国々も多く、光と同時に深い影を持つのが特徴です。NIKKEI LIVE「グローバルサウスが動かす世界」では、国際担当の高橋徹編集委員がグローバルサウスの光と影に迫ります。 ２回目はインドネシアを中心とする東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ...

【ジャカルタ=地曳航也】インドネシア政府は新型コロナウイルスの水際対策を強化するため、外国人が入国する際、PCR検査の陰性結果に加え、ワクチンを規定回数接種している証明を義務付ける方針を決めた。6日から適用する。海事・投資担当調整省の報道官が明らかにした。入国後に必要だった5日間の隔離期間は8日間に延ばす。入国時と7日目にそれぞれPCR検査を受け、陰性であれば、隔離措置を解く。同国では3日、