福島泰樹
@yasukizekkyo
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「短歌絶叫コンサート」の福島泰樹です。毎月10日,吉祥寺「曼荼羅」で月例コンサートを開始して40年,国内外1800ステージをこなしてきました。第35歌集『大正十二年九月一日』（皓星社）を刊行。短歌は,最も優れた記憶再生装置である。(DMは管理人経由となります）
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#仰天ニュース
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服役中の重信房子から賀状が届いた。元[日本赤軍]リーダー重信は21年に及ぶ刑期を終え,この5月出所するという。この間彼女は,膨大な短歌を書き,3年前から私の主宰誌「月光」に短歌を連載。出所を祝し歌集『暁の星』が刊行される。
《アラブに結んだ夢は砕けず 暁の星を仰げば無数の顔よ》
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唐十郎が逝った。
寺山修司と、
同じ命日の「5月4日」。
坂本小学校の2年先輩で、
肩を組んで校歌を唱った。
旧「下谷万年町」の
唐さんの生家を、
一緒に訪ねたことなどが、
思い出される。
《唐十郎と肩を並べて歩みゆくダルマ薬局、三軒長屋》
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正午のニュースで寺山修司の死を知り、阿佐谷の病院へ駆け付けた。欅の若葉が風に戦いでいた。
麻布.天井桟敷、
死体となった寺山さんに、
法華経を誦した。
今日5月4日、
41回目の命日……。
《ああ今日は晴天にしてかもめ一羽 便所の窓から遠ざかりゆく》
#短歌 #寺山修司
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戦争が廊下の奥に立つてゐた
と歌い
俳句弾圧事件に連座した
渡邊白泉の句に
銃後という不思議な町を丘で見た
がある
日本をアメリ��の[銃後]にしてはならない
3月10日[金]
白泉を絶叫する
すでにして銃後の町かアメリカの 雲が流れてゆくではないか
#短歌 #俳句 #渡邊白泉
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松岡正剛が死去した。早大文学部の同期、仏文の松岡の名は学生時代から聴き及んでいた。
71年,工作舎を設立。あらゆるジャンルを融合超越した遊学入門書・雑誌「遊」を創刊。私も何度か、執筆の機会を与えられた。
とてつもなく大きい、知と剛直の男であった。合掌
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知り合ったばかりの学生写真家・武田花と寺山修司を撮りに行った。
私が企画した「現代歌人文庫」(国文社)の扉を飾るためだ。
その夜、赤坂のお宅で武田泰淳の遺骨に経をおあげし、百合子夫人の歓迎を受けた。
花さん、三人で唐十郎を観劇したこともありましたね。有難うございました。
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大杉栄,伊藤野枝が虐殺され
遺児となった魔子に
村木源次郎は
詩を作り
寝床で聞かせてやった。
マコよ,独りで泣くのはおよし
小さなお胸に大きな悩み
秘めて愁ひの子にならぬよう,
僕も一緒に泣かしておくれ
9月10日(火)
吉祥寺[曼荼羅]
乞う,御来場！
#短歌 #関東大震災
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関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者追悼式典に2017年以降、東京都知事は一度も追悼文を送っていない。
学歴ばかりか、歴史を詐称する人物を当選させてはならない。
私は、蓮舫を支持してやまない！
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客の呼べない60年代の無名の時代だった。ジャズサックス奏者.坂田明は,たった一人の客にラッパを吹きまくった。こんな素晴らしい演奏に,なんで人は来ないのだ,と言い残して客は帰って行った。客の名は,寺山修司であった。
《芒[すすき]の河原で風に吹かれて吹いていた、たった一人の客とてもなく》
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桃の節句の3月3日
歌人村木道彦が逝った
君のデビューは1965年
「ジュルナール・律」であった
君は慶応の学生で
私は早稲田だった
ひらがな書きの
この一首が
60年代という
時代の危機を煽った
《めをほそめみるものなべてあやうきか あやうし緋色の一脚の椅子》
あれから59年 !
#短歌
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奥歯1本の抜歯に1時間半を要した。歯茎に深く根を張っていたのだ。術後,私を生み26歳で死んでいった母のことを思っていた。死因は,食料の乏しい戦時に,胎内の私に滋養のすべてを注いだためであった。それがこの奥歯だったのですね。
《歯は母の骨であったかこの指は母の肉だろ 息かけてやる》
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寺山修司は,福島泰樹を「短歌が次第に個の内部世界へ退行」「[たかが文学]になり下がっ てしまおうとしているとき,福島はそうした主体性神話に放尿し,唾を吐き捨てて,雲のちらつく[その前夜]の志士のように,小唄に替えてうたってみせ」たと評してくれた。……今年も「望郷」を開催する！
#短歌
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文芸誌「文藝」が唐十郎特集を企画、追悼歌の依頼を受け、著作を読み漁り、漸く「下谷万年町物語・序説」65首を脱稿！
活字発表に先立ち、9月10日（火）吉祥寺[曼荼羅]で朗読哀悼する。
《手を振っているは甚八、李麗仙！
賽の河原よ紅テント見ゆ》
#短歌 #唐十郎
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たこ八郎が
死んだ夏
日航墜落事故で
坂本九が逝き
八が九になってしまったか
と悲しんだ
九月になって
雨に咲く花の
井上ひろしが逝き
夏目雅子が
若い命を散らした
あれから38年
無類の酒好きだった
飲んだくれしどろもどろの人生だい 真白き骨となりて帰宅す
#短歌
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今日、60年安保闘争で
若い命を奪われた
樺美智子の命日。
君が書き遺した言葉で
君を追悼します
微笑の美しい人であった……。
でも私は
いつまでも笑わないだろう
いつまでも笑えないだろう
それでいいのだ
ただ許されるなら
最後に
人知れず ほほえみたいものだ
#詩歌
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私の母は
浅草で生まれ
関東大震災で
迷子になった
日米開戦の
昭和16年結婚
18年3月
上野の病院で私を生み
翌19年3月
同じベッドで
死んでいった
26歳だった
7月10日(月)
短歌絶叫コンサート
帝都壊滅を歌う！
母道江26歳 震災の炎まぶたに死んでゆきにき
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東京新聞[一首のものがたり]を
楽しみにしている
文責は加古陽治
この歌が心に沁みた
晴れ上がる銀河宇宙のさびしさはたましいを掛けておく釘がない
作者は杉﨑恒夫
戦争が青春だった
多くの若者が戦地へ向かっていった
14年前90歳で没した
東京天文台に
勤務していたという
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高橋三千綱の訃報に接した,73歳だった。[早稲田文学]の編集委員時代,毎月顔を合わせた。立松和平と3人浅草で飲んだ夜,建築中の本堂の屋根に登り星を仰いだ。帰りしな5千円を寄付だ,と私の手に握らせた。心優しき無頼派だった。《遠慮なく黄泉の国からやって来よ蝶よ花よとあわれ時過ぐ》
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寺山修司41回目の命日[5月4日]、唐さんが逝った。坂本小学校の先輩の死は悲しかった。
追悼歌50首の執筆依頼が舞い込んだ。
「文藝」が唐十郎を特集するという。
最初の1首は、その生誕の聖地「下谷万年町」から発することにしょう。
《万年町三軒長屋の暗がりに玄界灘が渦巻いていた》
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札幌に次ぎ、今年2度目の北海道「短歌絶叫コンサート」だ。
永畑雅人、石塚俊明と3人。上天気の根室中標津空港に降り立つ。
[頭脳警察]の相棒パンタを喪くした悲嘆のドラマー・トシの久し振りの笑顔を見た。
これから知床 斜里へ向かう。
凄いコンサートとなった！
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テレビクルーに呼び止められ
大江健三郎の死を知った
深い悲しみが走った
俺の十代が終わったと思った
あゝ芽むしり仔撃ちよ
Go home Yankee
文学は時代だ 状況だ 欲望だ
そう万延元年のフットボールだ
俺の進撃が始まった
洪水はわが魂に及ばざればわが青春の浮標[ブイ] はやもう見えぬ
#短歌
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21歳で縊死した学生歌人・岸上大作は、寺山修司に政治的批判を浴びせた
二人とも戦争で父を喪し
母の手で育てられた
岸上の母は、行商と藁打加工で…
寺山の母は、米軍基地で…
岸上は母を棄て
寺山は母に棄てられた
《無花果の茎に滴る乳白の 母の帰りを待ちし日の暮》
#短歌
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ダルマ薬局の路地を曲がると
空襲で焼残った長屋街だ
下谷万年町
唐十郎は此所で生まれた
唐さんと肩を組んで
坂本小学校の校歌を唱った
6月10日(月)
吉祥寺[曼荼羅]
唐さんを追悼する
《唐十郎と肩を並べて歩みゆくダルマ薬局、風の小路よ》
＃短歌
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[東京新聞]6月19日号
坂本龍一の言葉を引く。
「かつては、人が生まれると周りの人は笑い人が死ぬと周りの人は泣いたものだ。未来にはますます命と存在が軽んじられるだろう。命はますます操作の対象となるだろう。そんな世界を見ずに死ぬのは幸せなことだ」
嗚呼！
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今年もたくさんの人と
お別れをした
憧れだった
大江健三郎
三木卓さんは
高校の恩師の弟だった
俳人 黒田杏子
そして
深夜叢書を創立した
斎藤愼爾
早稲田の同期
鈴木邦男の
不在は
わけても淋しい
冥途でも書いているだろ 俺もまた叫んでいるぞ人の悲しみ
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やさしいひとらよ たずねるな！
ーーなにをおまへはして来たかと 私に
やすみなく 忘れすてねばならない
そそぎこめ すべての夜を……
ーー立原道造「ふるさとの夜に寄す」
中原中也「帰郷」への反歌であろう。
共にソネットの名手である。
パステル画 立原道造
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寺山修司は、連続射殺犯・永山則夫の出現を、8年前の1960年に予期していた。
母親を殺し青森から上京する少年、長編叙事詩『李庚順』がそれである。
李の母と永山の母、その境涯の類似はなぜか？
5月10日(金)
吉祥寺[曼荼羅]
ジャズの演奏で『李庚順』を絶叫する。
写真 武田花
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脊髄カリエスの痛苦で6尺の寝床を一歩も出られなかった正岡子規は,[病牀六尺]でこう言い放った。
《悟りといふ事はいかなる場合にも平気で死ぬる事かと思つてゐたのは間違いで、悟りといふ事はいかなる場合にも平気で生きてゐる事であつた》
悲しくっても辛くっても
平気で生きてゆこう！
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東京、大阪の大空襲！
ヒロシマ、ナガサキ原爆投下！
アメリカによる
大虐殺の悲惨を体験した日本が……
ガザ地区攻撃を停止させる国連の
「人道的休戦」決議案に、[棄権]票を投じたのである。
日本人として
恥ずかしくはないのか！
以下[東京新聞]
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関東大震災の混乱の中,甘粕正彦憲兵大尉らに虐殺されたアナーキスト大杉栄と,その甥の橘宗一(6歳)を偲ぶ会が,静岡市と名古屋市の墓前で開催された。100年という節目を迎え,墓前祭は今年が最後と,東京新聞(9/17)は報じている。
宗一の墓碑を血に染め「犬共ニ虐殺サル」と父は彫りにき
#短歌
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解体を前にした旧「坂本小学校」の懐かしい校舎を歩いた。1.2.3階,廊下南側の角は便所だ。…その配置の妙に私は思わず息を飲んだ。これがアールデコ！大正建築の極致！幼い私は,こんな美しい場所で学んでいたのか。母校を去って65年！
《坂本小学校の便所の鏡に映りたる 老いし六年二組の俺よ》
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寺山修司の墓が建つ
高雄霊園の寺
一周忌の宴席がひけ
帰りの電車で
山田太一さんと
隣り合わせた
早稲田の後輩に向ける
温かな笑顔と
浅草ッ子らしい
人懐かしい
口調が忘れられない
《寺山修司の学友君と酌み交わす一期一会の盃なるを》
#短歌 #山田太一
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「短歌絶叫コンサート」の根底に流れるものは、死者は死んではいないという、痛切な想いだ。
《死者は死んではいない いつも傍に佇っていて微笑さえして俺を見ている》
#短歌 ＃寺山修司
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無実の人を
元ボクサーであったという
理由だけで検挙
拷問の末
自白に追い込んだ警察
さらには証拠を捏造、
死刑判決を下した
日本の司法を 糾弾する！
ボクサー袴田巌は
年間試合数19
という驚異の記録をもつ
努力と情熱の人であった！
#袴田巌
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唐十郎は、中原中也を「なかはら/なかや」と発音した。懐かしい表情を、微笑に溶かすようにしてである。
「なかはら/ちゅうや」では言い表せない、詩にまつわる、思い出があったのだろう。
5月10日(金)
吉祥寺[曼荼羅]
唐十郎を追悼して私は、中原中也「別離」を絶叫する。
1
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116
死刑判決は実に驚くべきことをします。
先ず第一にわれわれの顔を家畜化します
そして目を閉ざします。
…………
さて、私も冤罪ながら死刑囚
全身に沁み渡ってくる悲しみに耐えつつ
生きなければならない。
無実の元ボクサー
袴田巌が獄中で標した詩だ。
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116
81歳の誕生日を記念して、ヘッドギアを購入した
。果敢にスパーリングに挑むためではない。14オンスのグローブを付けてのマスボクシングで、網膜剥離になったら、洒落にならないからである。
《14オンスのグローブを着け腕垂れて老ボクサーの歌うたわんよ》
＃短歌 ＃ボクシング
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23
116
初めて会ったのは
1969年11月
早稲田祭の講演会
時代は激しく揺れていた
劇団[天井桟敷]ドイツ公演を
成功させた
寺山修司33歳
処女歌集『バリケード・1966年2月』を
刊行した
私は26歳だった
生きていれば八十七歳 蕭々と老いた鷗の歌うたわんに
#短歌 #寺山修司
2
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114
歌人の仕事とは何か
伝達することだ
そう思って
短歌絶叫のステージ活動を
開始した
今日 敗戦記念日
2歳で体験した東京空襲を
父母が体験した
関東大震災を
自身のこととして
私は叫び続けてゆく
鳶口が光り検問拘束の 血糊のようなゆうぐれの空
#短歌
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111
寺山修司はある日、「福島は、ゴールデン街で酒ばかり飲んでいるから駄目なんだ」と高取英に舌打ちした。あれから39年、気が付けば、カウンターに凭れ肩を並べて飲んだ友たちは皆、冥途とやらへ旅立って行ってしまった。《生きるとは孤独の盃に咽ぶこと新宿ゴールデン街「ナベサン」の灯よ！》
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16
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81歳の誕生日を記念し
頼んでおいた
14オンスグローブが届く。
1ラウンド＝3分
インターバル＝1分
同階級[体重]同士が
四角いリングで
拳を交える
ボクシングは、
短歌よりも厳しい
定型詩である。
《老ボクサーの歌はうたうな 定型詩よりも厳しい四角い荒野》
#短歌
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111
毎月10日 吉祥寺[曼荼羅]での、月例[短歌絶叫コンサート]も昨夕40年目に突入！
永畑雅人(ピアノ) 石塚俊明（ドラムパーカッション）の熱奏のもと盛況のうちに終了した。
女優で劇作家の渡辺えりさんが来場、率直の感想を聴かせてくれた。
#短歌 #渡辺えり
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113
四十九日を過ぎて、知友死去の通知を遺族から受けた。せめて柩の顔に接し別れを告げてやりたかった。死別は、家族だけの悲しみではない。コロナウイルスは、生活様式を変容させ、死者の社会性さえも奪おうとしている。《あばよ、と肩を叩いてやりたかった俺の秘密を告げずに死にき》
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吉祥寺「曼荼羅」での、寺山修司追悼「短歌絶叫コンサート[望郷]」も盛況のうちに終了。
新曲「お化け煙突の彼方へ」をもって、
唐十郎を追悼。
寺山修司の撮影を依頼、唐十郎[紅テント]を御一緒した写真家 武田花を哀悼。併せて百合子夫人の思い出を語った。
0
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110
五月は弔いの季節である。高橋和巳、寺山修司、春日井建、清水昶。そして、五月尽に服毒した十七歳の詩人.長澤延子……。5月10日（火）吉祥寺「曼荼羅」.寺山修司追悼コンサート「望郷」を開催する。
《あゝ今日は晴天にしてかもめ一羽 便所の窓から遠ざかりゆく》
3
20
109
関東大震災
戒厳令下
大杉栄は
妻の伊藤野枝と
甥の橘宗一と3人
甘粕正彦大尉らに
連行され
憲兵隊本部で
暴行の末
扼殺
裸にされ
古井戸に
投げ捨てられた
今日9月16日
あれから100年！
古井戸に投げ捨てられた宗一の 小さな首よあわれな首よ
#短歌 #関東大震災
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106
おもいがけなくも、私が30年も前に書いた『弔い 死に臨むこころ』（筑摩新書）の一節が、「朝日新聞」5月25日号「折々のことば」（鷲田清一）に紹介された。
人は死んだら何処へゆくのか 真っ暗な人のこころに灯を点すのさ
#短歌
0
25
106
死刑判決は実に驚くべきことをします。
先ず第一にわれわれの顔を家畜化します
そして目を閉ざします。
さて、私も冤罪ながら死刑囚
全身に沁み渡ってくる悲しみに耐えつ
生きなければならない。
10月10日(木)
吉祥寺[曼荼羅]
袴田巌が獄中で
綴った詩を朗読する
1
26
105
7月7日
70年代への
叛乱の時代を
激しく扇動した
ロックバンド
[頭脳警察]のボーカル
PANTAが旅立った
この半世紀以上を
君が歌い続けていることが
あの時代を生きた
俺たちの[時代の良心]であった
何度かステージを共にした
有難うPANTA！
1
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105
またひとしきり 午前の雨が
菖蒲のいろの みどりいろ
眼うるめる 面長き女
たちあらはれて 消えてゆく
中原中也[六月の雨]の
軽快な曲に乗って
六月の死者たちが現れる
6月10日
吉祥寺[曼荼羅]
短歌絶叫「六月の雨」
《六月の雨は切なく翠なす樺美智子の名は知らねども》
1
28
104
瀬戸内寂聴は,デモクラシーの旗はためく大正という時代を,魂で受け継ぎ,その敗北の歴史にめげず,昭和を[官能]をもって生き,平成令和の酷薄の時代を[慈悲]をもって,人々に与え続けた。最後まで希望を捨てようとはしなかった。《墓碑銘は「愛した、書いた、祈った」にするわと笑みて逝きし人はも》
1
24
103
中城ふみ子,寺山修司,春日井建,そして塚本邦雄,岡井隆を世に送った『虚無への供物』の作家.中井英夫は死の前年,私のインタビューに応え,「朝日新聞/歌壇」の選者になりたいと言った。最後まで,新人発掘に情熱を燃やしていた。
《黒鳥館流薔[るそう]園丁いまいずこ 「黒衣の短歌史」雨降りやまぬ》
1
19
99
大杉栄 伊藤野枝
が虐殺され
遺児となった魔子に
村木源次郎は歌った
マコよ,今日から好い叔父様が,
パゝの,代りにお前と遊ぶ
マコよ,独りで泣くのはおよし
小さいお胸に大きな悩み
秘めて憂ひの子にならぬよ
僕も一緒に泣かしておくれ
7月10日 [曼荼羅]
私も哭きながら歌う
#短歌
1
23
102
韓国の統治権を日本に譲渡する「日韓併合条約」が締結されたのは明治43年8月。
石川啄木はこれを悲しみ
《地図の上朝鮮国にくろぐろと墨をぬりつゝ秋風を聴く》
と歌った。
関東大震災で6千人もの朝鮮人が虐殺されたのは、それから13年後のことであった。
#短歌 #関東大震災 #石川啄木
2
45
102
「不治といはれる癌の恐怖に対決した時、始めて不幸の確信から生の深層に手が届いたと思う。陰惨な癌病棟に自分の日常を見出した時どうして歌声とならずにおこうか」。中城ふみ子が、死を前にして書いた歌集の後書である。
《歌は命の花であるゆえ咲かずとも、歌い続けて死のうと思う》
0
14
103
新宿の裏町,墓地の裏手の木造アパート。たこ八郎の部屋で,赤塚不二夫,友川かずき,外波山文明らと位牌を囲んで49日の酒盛りをした。ちびた箒と冷蔵庫,よれよれのズボンと帽子…。芸人なのに衣服さえ持とうとはしなかった。《天涯を気儘に生きてふらふらと路地を曲がって手を振っていた》
0
23
101
雨の稽古場に
寺山修司を訪ねた
寺山さんは
背を高くみせようして
踵10センチもある
サンダルを履いていた
5月10日(水)
吉祥寺[曼荼羅]
君 逝きて40年！
稽古場に置き捨てられたサンダルの 糸に吊られて舞う鷗みゆ
#短歌 #寺山修司
1
13
99
今日、
元ボクサーで
異色のコメディアン
たこ八郎
28回忌命日
新宿路地裏の
アパートに住み
酒と煙草の他
何も所有しようとは
しなかった
御飯を食べ
いつも静かに笑っていた
その生き方は
宮沢賢治が
果たせなかった
「雨ニモマケズ」
であったのだ
いま
下谷 法昌寺に
たこ地蔵が
立つ
1
19
100
死刑判決は実に驚くべきことをします。
先ず第一にわれわれの顔を家畜化します
そして目を閉ざします。
さて,私も冤罪ながら死刑囚
全身に沁み渡ってくる悲しみに耐えつつ
元ボクサー袴田巌が獄中で綴った詩だ
事件から57年…
暗く淋しいわが心臓は夜のジム サンドバッグの鳴りやまざれば
#短歌
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30
100
全学連が国会構内に突入した1960年6月15日、東大生.樺美智子は母に、「ゼミへ行く」と言って家を出た。
安保闘争から、64年目の6月15日……。
貧しかったが若者には明日があった。
樺さん、日本は悪くなるばかりです。
《「ゼミへゆく」微笑み母に告げしまま六月十五日帰らず永久(とわ)に》
0
39
98
たこ八郎は私の
短歌絶叫コンサートの
ファンだった
新宿安田生命ホール
樺美智子 岸上大作
追悼[六月の雨]
の打揚に
西瓜を提げ
ぶらりっとやって来たのが
最後だった
8月10日(木)
吉祥寺[曼荼羅]
君を追悼
ふらふらと路地を曲がってかえらざる哀愁の街霧流れろよ
#短歌
1
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「昭和十年十二月十日に/ぼくは不完全な死体として生まれ/何十年かかゝって…」。寺山修司の86回目の誕生日にあたる12月10日,私は吉祥寺「曼荼羅」で,ゲストに末井昭を招き短歌絶叫コンサート「懐かしのわが家」を開催する。
《完全な死体となる日 青��の浦町桜吹雪いているか》
1
26
96
関東大震災下
大杉栄,伊藤野枝夫妻が
虐殺され
遺児となった魔子に
村木源次郎は
この歌をうたって 聴かせた
マコよ,独りで泣くのはおよし,
僕も一緒に泣かしておくれ,
パゝに,好く似た大きなお目に,
露を宿して欷歔[な]く時は,
僕も一緒に泣かしておくれ,
2
21
98
路地裏の
木造アパートの2階
たこ八郎は
何も所有しようとはしなかった
よれよれのシャツ
だぼだぼのズボン
しかし靴だけは
いつもピカピカだった
訝しがる私に
うん芸人は
足元みられるといけないから…
やられた！
御飯三膳たべているのださびしくば たこ八郎のいない夕暮
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22
96
遠き日の石に刻み
砂に影おち
崩れ堕つ 天地のまなか
一輪の花の幻
ーー原民喜
7月10日(水)
吉祥寺 [曼荼羅]
福島泰樹絶叫コンサート
夏の花
#短歌
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96
死刑執行という未知のものに対するはてしない恐怖が、私の心をたとえようもなく冷たくする時がある。そして全身が冬の木枯におそわれたように、身をふるわせるのである。自分の五感さえ信じられないほどの恐ろしい瞬間があるのだ。
袴田巌のこの声を聴け！
#袴田巌
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ウクライナの悲惨は,更に私にヒロシマ.ナガサキに次ぐ世界最大のジェノサイド,一十万人が一夜に虐殺された[東京大空襲]を呼び醒ましていた。私は逃げ惑う祖母の背中で空襲を体験していたのだ。……ロシア軍よどうか、撤退して下さい。
《燃えながら人は死ぬのだ握ろうとしていた指のもろくこぼれる》
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遠き日の石に刻み
砂に影おち
崩れ堕つ 天地のまなか
一輪の花の幻
8月10日(土)
吉祥寺[曼荼羅]
短歌絶叫コンサート
「八月、夏の花」
ヒロシマ
そして、
君逝きて32年
《新宿の三光町の暗がりに哭いているのは中上健次》
#短歌
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26
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焼野原にバラックが建ち
町は復興した。
私が住む東京下谷 (旧 東京市下谷區)には
空襲から焼け残った
一帯があった。
しかし
大正ロマン風
鶯谷アパートも壊され
ついに
この一軒だけになってしまった。
《憶い出は瓦礫の上に降り注ぐ血の色よりも赤い冬の陽》
#短歌
0
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若い頃の私は,正岡子規の有名な
《瓶にさす藤の花ぶさみじかければたゝみの上にとゞかざりけり》
の1首を「あたりめえじゃあねえか」とうそぶいていたものだ。
いま少し長ければ畳の上に届いたものを,という,人生への配慮を欠き,断念の悲しみを読み取ることができなかったのだ。
#短歌
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15
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やがてボロ切れのような皮膚を垂れた
両手を胸に
くずれた脳漿を踏み
焼け焦げた布を腰にまとって
泣きながら群れを歩いた裸体の行列
ーー峠三吉
8月10日（土）
吉祥寺[曼荼羅]
短歌絶叫コンサート
「八月、夏の花」
乞う、御来場！
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ＮＨＫ文化センター青山教室で
中原中也を講じている。
都に雨の降るごとく
わが心にも涙ふる。
心の底ににじみいる
この侘しさは何ならむ。
ーー鈴木信太郎訳
中原はヴェルレーヌから、
愛と苦悩と詩の情感と「生きることについての心掛」を学んだ。
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94
裏町のアパートにひとり住み、よれよれのズボンを穿き、御飯はおじやにしで食べた。売れっ子になってからも、けっして物を粗末にしなかった。畏友/たこ八郎は、宮澤賢治ができなかった「雨ニモマケズ」の隠れた実践者であったのだ。《デクノボーと呼ばれようとも飄々としどろもどろの人生をゆく》
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おもいがけなくも、私が30年も前に書いた『弔い 死に臨むこころ』（筑摩新書）の一節が、「朝日新聞」5月25日号「折々のことば」（鷲田清一）に紹介された。
人は死んだら何処へゆくのか 真っ暗な人のこころに灯を点すのさ
#短歌
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今朝(9月3日)の朝日新聞が, 吉祥寺[曼荼羅]での関東大震災100年記念「短歌絶叫コンサート」を報じ,「歌人の仕事とは,記憶し,伝達すること。100年たって俺たちはデマに騙され差別し.過ちを繰り返してしまう」と,私の言を紹介…
9月10日(日)
吉祥寺[曼荼羅]
昼と夜
関東大震災を追悼する！
#短歌
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94
散歩中、毎朝10首作ります。訝しがる私に、塚本さんは、清書したノートを見せてくれた。小雪まう公園のベンチ、手帳を開く孤独な老人が見える。現代短歌革命の父・塚本邦雄に及ばぬまでも、Twitterに毎日1首、投稿を開始して今日で90日！《コンビニの前に佇み餡パンを塚本邦雄、黒い雪降れ》
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坂本小学校閉校の日だった。黄金バット出没の理科室で酒を飲み、3年先輩の唐さんと、肩を組んで校歌を唱った。
あの鉄筋コンクリート校舎も、取り壊されてしまった。
9月10日(火)
吉祥寺[曼荼羅]
唐十郎を追悼する！
《坂本小学校の上空たかく飛んでゆけ 唐十郎や赤いプロペラ》
#短歌
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91
寺山修司に初めて会ったのは,1969年早稲田祭の講演。前座を私がつとめたのだ。漆黒の革コートに身を包んだ寺山は,リングに向かうボクサーのようであった。時代は騒然としていた。寺山修司33歳,私は26歳だった。
《暗く淋しいわが心臓は夜のジム サンドバッグの鳴りやまざれば》
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宮沢賢治の作品に大きな影響を与えたのは、山梨出身の保阪嘉内であった。
賢治は生涯の友に向かって「私を捨てるな」と哀願した。
3月10日（日）
吉祥寺[曼荼羅]
2人の友情を歌った
歌集『賢治幻想』を
佐藤龍一が作曲
絶叫バンド総出演で絶叫する!
＃短歌 ＃宮沢賢治
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90
《テロリストと呼ばれしわれは秋ならば桔梗コスモス吾亦紅が好き》
元日本赤軍 重信房子、
21年7ケ月に及ぶ獄中生活を支えたものは、
記憶と再生の詩型[短歌]であった。
10月10日(木)
吉祥寺[曼荼羅]
重信房子が
パレスチナの戦友に献じた
詩[ライラのバラード]を
……絶唱する！
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短歌絶叫コンサートの古典といえば、龍(佐藤龍一)作曲の「六月の雨」だ。中原中也が降らす抒情の雨は,長谷川泰子を呼び,60年安保の死者 東大生.樺美智子,敗北死した学生歌人.岸上大作を呼び寄せるのである。
みな貧しく一途に激しゆきしかな岸上大作 樺美智子よ
#短歌
#tanka
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比島バギオで戦死した
竹内浩三(三重県.23歳)は、
「骨のうたう」という詩で、
戦後の日本を予見していた。
がらがらどんどんと事務と常識が流れ
故国は発展にいそがしかった
女は 化粧にいそがしかった
ああ 戦死やあわれ
兵隊の死ぬるや あわれ
#詩歌
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東京新聞9月13日夕刊で
神田紅創作講談
[伊藤野枝]公演を知る
大正12年9月16日
女性解放運動家伊藤野枝は
大杉栄と橘宗一(6歳)と3人
憲兵隊本部で扼殺され
井戸に投げ棄てられた
あれから100年！
新資料の写真だ！
野枝さんよ虐殺エロス脚ほそく光りて冬の螺旋階段
#短歌
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ウクライナの悲惨は,祖母の背中から眺めた戦後の風景を思い出させる。「やだよ、この人死んだ兒おんぶしてるよ……」。見れば、焼跡の夕暮の路を死んだ兒を背負った、痩せた男が歩いてゆく。上野坂下…車坂、四歳の記憶である。
《夕焼の焼跡の路とぼとぼと 首を反らした死んだ兒がゆく》
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関東大震災
直後の
代々木初台での
生々しい体験を描いた
ルポルタージュ小説
江馬修
『羊の怒る時』が
ちくま文庫となった
朝鮮人来襲のデマに
怯える人々の恐怖は
善良の市民を
殺戮者に変貌させてゆく
鳶口が光り検問拘束の 血糊のようなゆうぐれの空
#短歌
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元[頭脳警察]の
相棒PANTAを亡くした
失意のドラマー
ＴＯＳＨＩこと
石塚俊明を招き
9月10日(日)
吉祥寺[曼荼羅]
関東大震災百年記念
短歌絶叫コンサート
[大正十二年九月一日]を再演する
百年は地続きなるよ虐殺の 事実を叫べ轟けチャンゴ
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皓星社から五月に刊行される
綿田友恵の歌集『赤鉛筆、父、母……。』に、
この一首があった
焼場から故郷の海を眺めおり父のない子になってゆくとき
父になれなかった
寺山修司を思った
《父のない子は父にはなれない逆説の 寺山修司遠い目をする》
写真 武田花 ＃短歌
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90
頓挫した歌への意志を
受け継ぐ者、
それは私だ。
願わくば寺山修司よ
われらが魂の絶叫に涙してくれ
1周忌の墓前に追悼歌集『望郷』を献じた私は、短歌絶叫コンサート「望郷」を40年間、毎年開催してきた。
《さようなら寺山修司かもめ飛ぶ夏 流木の漂う海よ》
#短歌 #寺山修司
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90
たこ八郎は
宮沢賢治
[雨ニモマケズ]の
実践者だった
窓を開けるとお墓が見える
裏町の貧しいアパートに住まい
(イツモシズカニワラッテイタ)
その視線は
上にではなく
常に下にむかって
やさしく注がれていた
上を向いて歩けば涙は星屑のごとく光りてワイシャツ濡らす
#短歌
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89
御存知 [谷根千]の
森まゆみが
震災体験者健在の頃の
取材をもとに
『聞き書き.関東大震災』を刊行
西郷ドンの
表紙を開くと
小さな声の集積は
大きな歴史では
記述されない
もう一つの歴史でもある
然り！
大川の水は湯となり 鳶口の鈍くひかりて人のからだを
＃短歌
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思潮社を創業 「現代詩手帖」を創刊！「現代詩文庫」刊行など,戦後詩壇にジャーナリズムの新風を巻き起こした人「小田久郎とお別れする会」が昨夕,アルカディア市ヶ谷で開催され,200人もの人が別れを惜しんだ。
《淋しげな微笑だったぞ 錚々(そうそう)と吹きゆく風を聴いているのか》
#短歌 #詩
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89
朗読を開始した私に
寺山修司は
短歌が孤立して…[たかが文学]になり下がってしまおうとしているとき,福島はそうした主体性神話に放尿し,唾を吐き捨てて,雲のちらつく[その前夜]の志士のように,小唄に替えてうたってみせている
と書いてくれた
6月10日(土)
吉祥寺[曼荼羅]
望郷/第2弾
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88
優しきテロリスト
村木源次郎は
父[大杉栄]を殺され
遺児となった
愛児 魔子に
こう歌い,聞かせた
マコよ,独りで泣くのはおよし,
僕も一緒に泣かしておくれ,
パパに,好く似た大きなお目に,
露を宿して歔欷(な)く時は,
僕も一緒に泣かしておくれ,
#短歌 #関東大震災 #大杉栄
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太宰治自殺の翌年、17歳の少女が命を絶った。群馬県立土屋文明記念館「わらう！太宰治」展の一隅、『長澤延子全詩集』[皓星社]が積まれている。「あの子の体/飲んだゲキヤクで真青だよ」。2人の背後には戦争が黒い笑みを浮かべていた。《戦争が笑って手招きしていたよ銀紙あたまにのっけていたよ》
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関東大震災101年を記念して本日(10日) 吉祥寺[曼荼羅]で,絶叫コンサート[大正12年9月1日]を開催する。
朝鮮人6千人が虐殺され,労働組合員や無政府主義者が虐殺された。
大杉栄,伊藤野枝と扼殺された橘宗一は,いまだ6歳だった。
《古井戸に投げ捨てられた宗一の 小さな首よあわれな首よ》
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「東京新聞」《本音のコラム》を愛読している。わけても〈反逆の老人 鎌田慧〉！
日米開戦の
翌1938年生れの86歳！
7月23日（火曜日）
「無関心との闘い」に、
怒りが沸騰！
同時に、
自身の無知を恥じた。
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最初に読んだのは、「セブンティーン」であった。私も寄る辺なき十代であった。
以来60年!
札幌へ向かう機内、大江健三郎から受けた恩を思った。
春なるに君は居ませぬ 春なるに遠ざかりゆく霧の翼よ
#短歌 #大江健三郎
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88
6月15日
吉祥寺[曼荼羅]
歌集『暁の星』(皓星社)で
第10回❲黒田和美賞❳を受賞した
重信房子が
パレスチナ旗を背に
ガザで殺された
少女の一生を朗読！
それは
イスラエルによる
掠奪と虐殺の歴史であった
#短歌 #重信房子 #ガザ
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立松和平が,13回忌を迎える。君は,生き物たちの未来を祈り,世界に語りかけることをやめない真摯な運動家であった。時代と人間の闇を見据え,責務に生きた誠実な作家立松和平よ。10日,吉祥寺[曼荼羅]で私は,万感をこめて君を追悼する。
《菩薩となってこのウイルスの行末を 地より湧出し導いてくれ》
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今世紀最凶の
殺人鬼ネタニヤフ
無差別殺戮は
ついにレバノンに及んだ
なにもできない私たち……
せめてつよい祈りと叫びを！
10月10日（木）
吉祥寺[曼荼羅]
重信房子をゲストに
悲しみをこめて
福島泰樹
短歌絶叫コンサート
「ライラよ還れ」
を開催する！
#短歌
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