「性愛」を経由しない対幻想(のポテンシャル)と「共同体ではなくチーム」を僕が選ぶ理由について|宇野常寛
今日は昨日の三宅香帆さんとのトークショーで出た話題を延長して考えてみたい。それは「対幻想」をめぐる議論のことだ。2時間弱の対談で何度かこの話題に触れたのだけれど、たとえば僕は村上春樹が近年同性の「友人」を度々登場させていることに注目する。『ドライブ・マイ・カー』には高槻という青年が登場する。同作が収録されている『女のいない男たち』には、この高槻のように男性主人公の同性の「友人」的な存在が度々...