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プロフィール写真は近所の公園にいた鴨の親子です。ヘッダーの写真は時の鐘です。
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山下達郎は昨年の7月9日以降ずっとダンマリを続けている──はたしてこれは本当だろうか。
たしかにあの日以来、山下達郎は公の場ではジャニーズ問題に言及していない。
しかし私には、山下達郎が「サンデー・ソングブック」内でその後も何度か態度表明をおこなってきたように見えるのだ。＃山下達郎
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山下達郎はアルバム『SOFTLY』発売時のインタビュー（2022年6月11日）で、こう言っている。
「制作方針は昔から、風化しない音楽、いつ作られたか分からないような音楽。耐用年数ばかり考えてきた。」＃山下達郎
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@tee_BeeK
@JuinnyandCanon
山下達郎の音楽家としてのアイデンティティ形成には、われわれの想像以上に大きく深くジャニー喜多川が関わっていたのかもしれません。
もちろんだからといって、ジャニー喜多川の性加害に対して毅然とした態度をとれないことが許されるわけではありませんが。
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けれども最後に、「きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう」と言って、「作品に罪はない」（作品と作者は別）という音楽の「職人（アルチザン）」の信念とは矛盾することを言ってしまう。
支離滅裂ここに極まれり、といった感じである。＃山下達郎
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（続き）「作品」が良ければ他のことなどどうでもよく、不適切な振る舞いによって生まれる被害者のことなど考えない人か、作者を盲目的に支持し闇雲に擁護しようとする人だけであろう。＃山下達郎
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松尾潔を切るという判断は、音楽の「職人（アルチザン）」の視点から下されたのでもなければ、社会的正義の視点から下されたのでもない。
この二つとは異なる、第三の視点から下された。
その視点とは、山下達郎が「ご縁とご恩」と表現したものである。＃山下達郎
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したがって、松尾潔を切るという決断は、音楽の「職人（アルチザン）」の視点からではなく、それ以外の視点からおこなわれたことになる。
その視点は、明らかに、社会の倫理や道徳を尊重する視点ではない。＃山下達郎
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これは音楽の「職人（アルチザン）」の視点から下された判断ではなく、「ご縁とご恩」の視点、もっとはっきり言えば、「職人（アルチザン）」の経済的基盤となっている利害関係の視点から下された判断であろう。＃山下達郎
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松尾潔を切る決断は、音楽の「職人（アルチザン）」の視点からおこなわれたのだろうか。
そうではあるまい。
音楽の「職人（アルチザン）」ならば、「作品」の良し悪しだけに関心をもち、作者の行状にはいっさい関心をもたないはずである。＃山下達郎
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今のところ山下達郎は、残念ながら、そうした人々に向き合う姿勢を──少なくとも公の場では──まったく見せていないし、ますます自分の音楽という国のなかに閉じこもりつつあるように見える。＃山下達郎
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その後も山下達郎は番組内で、自分に批判的な内容の葉書を一度も取り上げることなく、ひたすら自分に好意的な葉書だけを読み上げ続け、今日にいたっている。
これは、部外者とされた者の立場から見ると、独裁者とその忠実なしもべたちの国家のような、少々気持ちの悪い世界である。＃山下達郎
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なぜなら、社会の倫理や道徳を尊重する視点、社会的正義の視点からすれば、ジャニーズ事務所が記者会見を開き、ジャニー喜多川の「性加害」についてきちんと説明するのが筋だからだ。
社会的正義の視点からすれば、松尾潔の提言も正しいということになる。＃山下達郎
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松尾潔はプロデューサー、作詞家として優れた「作品」を残してきたし、山下達郎の「作品」──『KISSからはじまるミステリー』──に協力したこともある。
だから、音楽の「職人（アルチザン）」の視点から見れば、松尾潔を切る理由がない。＃山下達郎
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音楽の「職人（アルチザン）」が、大衆に寄り添う「小さな光」（音楽作品）を作ると言っておきながら、社会的正義よりも「ご縁とご恩」を優先し、虐げられた人たちにはそっけない態度をとり、（続く）＃山下達郎
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さらに言えば、松尾潔が何を言おうが、またその結果、藤島ジュリー景子（およびジャニーズ事務所）がどんな窮地に追い込まれようが、そんなことは音楽の「職人（アルチザン）」にとってはどうでもよいはずである。＃山下達郎
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「作品」が良ければ作者の不適切な振る舞いまで帳消しになると思える人というのは、区別すべきことを区別できない知性の持ち主か、（続く）＃山下達郎
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山下達郎は音楽の「職人（アルチザン）」の視点──「作品」以外には興味がなく、他のことはどうでもよいという立場──を貫くことがまったくできていない。＃山下達郎
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「私の人生にとって一番大切なことはご縁とご恩です。」
山下達郎にとっては、社会的正義よりも「ご縁とご恩」のほうが「大切」なのである。＃山下達郎
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（続き）ジャニーズ事務所という権力に寄り添う姿勢を見せたのであれば、失望や幻滅をするファンが一定数いるのは当たり前のことである。＃山下達郎
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罪を犯した人が作ったとしても──あるいは作った後で罪を犯したとしても──、その作品が優れたものであれば、後世まで残る。
山下達郎のこうした考え方は、ジャニー喜多川の犯罪を軽視することとどこかでつながっているような気がする。＃山下達郎
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もしも山下達郎がこんな小細工をしないで、最初から正直に、「松尾潔氏が言うことは正論だが、自分にはジャニーズとの長い付き合いがあり、スマイルカンパニーもタイアップをとるためにはジャニーズに依存せざるをえない。これは自分の音楽活動を続けていく上で（続く）＃山下達郎
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「もう誰も山下達郎の炎上など覚えてないよ。」
この場合の「誰も」とは誰のことだろうか。
「世間」のことだろうか。
しかし、この「世間」なるものは、こういう発言をする人の頭の中にある想像上の「世間」でしかないことは間違いない。＃山下達郎
朝っぱらから時流からズレてもはや己が化石化しつつあることを自覚していないポストを見た。見えている世間が違うと、こうも「世の中がアップデートされていないのではなく、そもそも自分が違う場所にいる」ことに気付けないのだろう。辛いとは思うけど。
もう誰も山下達郎の炎上など覚えてないよ。
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（続き）、なくてはならないビジネスの関係である。これに納得できない人は、残念なことに、私の音楽も聴いてくれなくなるかもしれないが、それも致し方ないと思う」とでも言えば、（続く）＃山下達郎
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そもそも山下達郎はなぜ、当初は記者会見すらしなかった藤島ジュリー景子社長に対し「まずは記者会見を」と提言しただけの松尾潔を切った──より正確には、松尾との契約を解除するというスマイルカンパニー社長の判断に賛成した──のか。＃山下達郎
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山下達郎は社会生活においては社会の倫理や道徳や法律に従って生きており、人が悪いことをすれば普通に悪いと非難するのだろう。
しかしそれなら、ジャニー喜多川に対しては、どうしてそうしないのか。＃山下達郎
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「大切なのは冷静と寛容」
恵まれた境遇にいる者が、そうでない者に向かってこの言葉を言うと、現状維持を呼びかけているかのようで、いやらしく聞こえる。
また、自分の問題発言に対する批判の声に耳を塞いでいる者が言うと、批判の声を削ごうとする自己弁護の言葉にしか聞こえない。＃山下達郎
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山下達郎のライブは確かに素晴らしい。
国内では最高峰と言ってよいだろう。
途中のMCをも含めて観る者を最後まで飽きさせない最高のエンターテインメントである。
でも、だからといって、彼のあの振る舞いを忘れて、目を瞑る気にはなれない。＃山下達郎
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それなのに、山下達郎はこの「ご縁とご恩」の視点になんとかして音楽の「職人（アルチザン）」の視点をもぐり込ませようとしていた。
「私の人生にとって一番大切なことはご縁とご恩です。ジャニーさんの育てた数多くのタレントさんたちが、戦後の日本でどれだけの人の心を温め、（続く）#山下達郎
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松尾の提言が正しいということは、スマイルカンパニー社長（小杉周水）も山下達郎も認めていたことだった。
2023年5月18日に松尾潔を呼び出したときに、小杉周水社長は「松尾さんの言っていることは一つも間違っていない」と言ったという。＃山下達郎
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もう一つ気になったのは、山下達郎の視線はひょっとすると、葉書の主のような、平均以上の恵まれた人生を送っている人にしか向けられていないのではないか、ということだ。＃山下達郎
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（続き）ビジネスの世界は綺麗事だけでは済まないことを知っているファンならば、好ましくはないと思いながらも、なんとか事情を呑み込んでくれたかもしれない。
もちろん、それでも或る程度のファンは離れただろう。＃山下達郎
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この頃の山下達郎はカッコよかったなあ。
ずっとこのままならよかったのに。
ジャニーズに関わって確かに「作品の幅」は広がったかもしれないけれども、それと引き換えにロック魂を失ってしまった。
そして行き着いた先が「ご縁とご恩」とは…。
（続き）アイドルビジネスに強い嫌悪感を表明していた山下達郎氏がジャニーズのタレントに曲を提供するというのは誰もが「？」と首を傾げる矛盾です。彼自身もその事は気になっていた筈で、何か特別な理由（理屈）付けが必要だったのだと思われます。（続く）
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昨年7月9日に長広舌をふるった山下達郎は、その後はずっと元気のない声で「サンデー・ソングブック」を続けていた。
たぶんインターネットのさまざまな記事やSNS上で激しいバッシングを受けたことがよほど堪えていたのであろう。＃山下達郎
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山下達郎を擁護したい人は擁護すればよい。
でも、擁護するにあたって不都合な事実や言動を全部無視して、自分に都合のよい材料だけをかき集めて擁護するのであれば、そんな擁護にはまったく説得力がない。いくらやっても無駄である。
「別に達郎は断じて性加害を容認などしてはいない。」
確かにそのとおりなのですが、「達郎は断じてジャニー喜多川の性加害をまだ事実として認めていないし、非難もしていない」とも言えるわけです。
そこが問題視されているわけです。
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でも、それに続けてすぐに「しかし、私自身がそれについて知っていることが何もない以上、コメントを出しようがありません。自分はあくまで一作曲家、楽曲の提供者であります」と言って、音楽の「職人（アルチザン）」のポジションに立てこもってしまった。＃山下達郎
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また山下達郎も「〔松尾の〕RKBラジオ等での発言はいかにも松尾らしく正論でもある」と認めていたようである。＃山下達郎
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社会的正義を優先するか「ご縁とご恩」を優先するかという板ばさみは、社会で生きる者ならばたいてい誰もが経験することだろうが、山下達郎は「ご縁とご恩」を優先し、松尾潔を切って、ジャニーズ事務所との「ご縁」を維持していくことを望んだ。＃山下達郎
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（続き）この「ご恩」は���作品」を作る「機会」を与えてもらったことによる「ご恩」なのだから、これからも良い「作品」を作ることで、この「ご恩」に報いていくという理屈で、音楽の「職人（アルチザン）」の立場に立っているように見せかけたのである。＃山下達郎
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（続き）これに音楽の「職人（アルチザン）」の視点を無理やりつなげて、もっぱらこの視点からジャニー喜多川の「功績」（作品）のみを称賛し、自分はこれまで音楽の「職人」としてジャニーズに関わってきたし、これからもそうするつもりだと言って、自己を正当化しようとしたのである。＃山下達郎
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「作品に罪はない。」
作品と作者は別である。
確かにそうかもしれない。
しかし、「作品」を作るのは人である。
人は倫理や道徳や法律がある社会の中で生きている。
社会の中で他人と交われば、多かれ少なかれ「ご縁」が生まれ、自分に「利」を与えてくれた人には「ご恩」が生まれる。＃山下達郎
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山下達郎は、社会的正義の視点に立つことが要求される場面で「ご縁とご恩」を優先し、松尾潔を切った。
これは当然、世間から非難されることになった。
この非難をかわすために山下達郎は、社会的正義を重んじる姿勢をいちおう見せながらも、基本的には「ご縁とご恩」の視点に立ち、（続く）＃山下達郎
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「ご縁とご恩」の山下達郎およびスマイルカンパニーも、やっぱり旧ジャニーズと「ただれた共犯関係」を水面下で続けているんだろうな。
それでも山下達郎は「蒼氓」とか「希望という名の光」をライブで歌うのか。
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だが、昨年の7月9日以降、問題となったのは、山下達郎がこれまで自分の視界に入ってこなかった──あるいはあえて見て見ぬふりをしていた──人々に対してどう向き合うのか、ということである。＃山下達郎
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そして付け加えれば、山下達郎は、自分がなぜ松尾潔との契約終了を迫るスマイルカンパニー社長に賛成したかについては、相変わらず語らないままである。＃山下達郎
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@tee_BeeK
@JuinnyandCanon
KinKi Kidsのデビュー曲を書く時、ジャニー喜多川から「ミリオンマストね」とプレッシャーをかけられ、実際にミリオンを狙って曲を書き、大成功を収めた。
この成功体験は山下達郎の音楽人生にとって何ものにも代えがたいほど大きいのでしょう。
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「作品に罪はない。」
しかし、作者はときに不適切な言動をしたり、罪を犯したりする場合がある。
そうした振る舞いは、「作品」がいくら良かったとしても、帳消しになることはない。＃山下達郎
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社会的正義の視点と「ご縁とご恩」の視点はときに対立することがある。
たとえば、恩人が不正をおこなっている場合に、この恩人を非難するなら、その人は社会的正義の視点からそうしているのであり、この恩人を擁護するなら、「ご縁とご恩」の視点からそうしているのである。＃山下達郎
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しかし世の中には、そうした一定の水準以上の生活を送ることができない人もいる。
たとえば過去に受けた性被害のPTSDによって今なお苦しみ、満足に働けない人もいる。＃山下達郎
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山下達郎の楽曲を聴いて「自分も頑張ろう」と素直に前向きに思えるような人は、おそらくその大半が、一定の水準以上の生活ができている人、或る程度の経済的な余裕があって山下達郎のCDを買ったりコンサートに行ったりすることが普通にできる人ではないだろうか。＃山下達郎
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「ご縁とご恩」を優先することは、おそらく、長年の付き合いを重視する義理人情からというよりはむしろ損得勘定の視点からなされた判断であって、（続く）＃山下達郎
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2023年9月24日の「サンデー・ソングブック」で、山下達郎は一曲目に『YOU』という曲をかけた。
或るリスナーからの葉書を読み上げ、その人のリクエストに応えるというかたちで『YOU』をかけたのである。＃山下達郎
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音楽の「職人（アルチザン）」ならば、きっとそう主張するであろう。
しかし、純粋にそうした音楽の「職人（アルチザン）」の立場に立つかぎり、イカサマなしでは、「ご縁とご恩」を優先した自分の態度を正当化することなどできないのである。＃山下達郎
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山下達郎の「活動」は総じて、限定された「蒼氓」に目を向け、虐げられた人にはたまに目を向けるに過ぎないような、そういうレベルでおこなわれてきたのではないか。＃山下達郎
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山下達郎は「性加害が本当にあったとすれば、それはもちろん許し難いこと」だと言ったが、そのときにも「性加害」の主語（主体）に言及しないように配慮し、「ジャニー喜多川氏が本当に性加害をおこなったとすれば」という言い方は避けていた。＃山下達郎
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もしも「ご縁とご恩」を優先することを認めないファンが圧倒的多数を占め、したがってジャニーズとの関係を継続すると今後の自分の音楽活動の継続も危うくなるということが明白であったなら、それでも山下達郎は「ご縁とご恩」を優先したであろうか。#山下達郎
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定年退職を迎えるまで公立学校の教師を勤め上げ、その後大学院に進学、修了後にまた立派な職を得る。
こういうことは、誰にでもできることではない。経済的に憂いがなく、自分や家族の健康にも問題がなく、その他さまざまな状況や環境が整わなければ、できないことだろう。＃山下達郎
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このように恩人──とその残された親族──に山下達郎が義理立てするとき、そこに音楽の「職人（アルチザン）」の視点はまったく関与していない。
けれども、山下達郎は「私の48年のミュージシャン生活の中でたくさんの方々からいただいたご恩に報いることができるように、（続く）＃山下達郎
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問題が起きるのは、たとえば社会的正義の視点に立つことが要求される場面で「ご縁とご恩」を優先したり、社会的正義の視点に立つことが要求される場面で音楽の「職人（アルチザン）」の視点から判断を下したりする、といった場違いな（不適切な）振る舞いがおこなわれるときである。＃山下達郎
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（続き）「このような私の姿勢を忖度、あるいは長いものに巻かれているとそのように解釈されるのであれば、それでも構いません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう」と言ったのである。＃山下達郎
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（１）音楽の「職人（アルチザン）」の視点。
（２）社会的正義の視点。
（３）「ご縁とご恩」の視点。
これら三つの視点はそれぞれ独立のもので、他の視点には還元されないものである。＃山下達郎
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もしも山下達郎が何も考えずにこんな軽口をたたいたのだとしたら、あまりにも軽率で無神経すぎるし、もしも当てこすりの明確な意図があったのなら、救いようのない性格の悪さである。
性被害者たちのことを何も考えていないとしか思えない。＃山下達郎
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7月9日のスピーチでは、山下達郎はけっして音楽の「職人（アルチザン）」の立場をずっと貫いていたわけではなかった。
最初に社会的正義の視点をチラリと見せながらも、途中で「ご縁とご恩」を優先する立場に移行し、（続く）＃山下達郎
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これら三つの視点は、たがいに対立しない場合もあるが、たがいに排除し合い、せめぎあう場面もある。
山下達郎はその場その場に応じて、これら三つの視点を切り換えながら生きている。
このこと自体は誰もがやっていることであり、ごく当たり前のことである。＃山下達郎
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もしそうなら、山下達郎が7月9日に、性被害者たちについては通り一遍の言葉でお茶を濁し、ジャニー喜多川の「功績」やジャニーズ事務所の「タレントさんたち」ばかりを称賛したのも、肯けるような気がするのである。＃山下達郎
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（続き）「ご縁とご恩」が絡む場面になるとこちらを優先してしまい、音楽「作品」を聴いて評価したり自分の「作品」を作ったりする場面になると音楽の「職人（アルチザン）」の視点に立つのである。＃山下達郎
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音楽「作品」が良い場合には、作者の音楽家としての評価は高まるが、不適切な振る舞いまでが帳消しになるわけではない。
そのことは、フィル・スペクターの例が示してい��通りである。＃山下達郎
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（続き）あるいは、そう思ったけれども、山下達郎の音楽をこれからも聴き続けようと思った人、ということになるだろう。
いずれにしても、この葉書の主が、山下達郎のお眼鏡にかなうファンであったことは間違いない。＃山下達郎
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「別に達郎は断じて性加害を容認などしてはいない。」
確かにそのとおりなのですが、「達郎は断じてジャニー喜多川の性加害をまだ事実として認めていないし、非難もしていない」とも言えるわけです。
そこが問題視されているわけです。
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（続き）、山下達郎はジャニーズとの関係を継続しようと思い、「このような私の姿勢を忖度、あるいは長いものに巻かれているとそのように解釈されるのであれば、それでも構いません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう」と強気に言えたのである。＃山下達郎
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「この問題への社会的関心が薄れていることも痛感します。この国では｢有耶無耶｣｢ダンマリによる風化待ち｣が依然有効という現実が証明されるようでもあります。」
「ダンマリによる風化待ち」が功を奏し、ライブツアーが連日満員の山下達郎と、彼のライブで幸福感を味わう観客。
「みんな」幸せ♪
【長文です】
今朝の『田畑竜介Grooooow Up』
@rkbgu
BUは、ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の第1回記者会見から1年、ジャニーズ性加害問題当事者の会解散に思うこと。
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だが、音楽「作品」はあくまでも、そうした「ご縁とご恩」や社会の倫理や道徳には縛られずに──それらを歌詞の面で肯定的ないしは否定的に表現することがあるにしても──、純粋に音楽の良し悪しだけを基準にして作られ、評価されるべきである。＃山下達郎
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だから、もしも7月9日の発言に関して山下達郎のもとに不満や批判を述べる内容の葉書が届いていたとしても、彼はそれをすべて無視して番組内では取り上げないでいることができる。
山下達郎にはそうした自由裁量が許されているのだ。＃山下達郎
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しかし、いかに音楽の「職人（アルチザン）」として振る舞おうとしても、山下達郎という「人」が「恩義」を感じているのは、結局のところ、ジャニー喜多川という「人」に対してなのである。＃山下達郎
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（続き）たとえそれが自分の音楽活動を継続していくために必要な損得勘定であったとしても、純粋に音楽の「職人（アルチザン）」の視点から下された判断ではないのだ。＃山下達郎
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もしも山下達郎が「冷静さと寛容さ」にもとづいて、松尾潔との契約解除に賛成し、性被害者たちにはそっけない態度をとり、ジャニー喜多川の「功績」だけをひたすら称賛したならば、「賢い」とはとても思えませんし、そんな自分を「賢い」と思って未だに反省もしていないなら、バカだと思います。
「賢さ」。。。
冷静と寛容は、無関心と隣り合わせ。
たとえそこに「賢さ」がなくても、
許せないことには許せないと、
心熱く「愚かさ」を引き受ける。
それがロックの魂ではなかったのか。
山下達郎氏よ。
＃山下達郎 ＃竹内まりや #ジャニーズ児童性加害問題 ＃sundaysongbook
#FM
東京
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そうではなくて、なすべきことは、ジャニー喜多川の罪過をきちんと認めて、「7月9日に私は松尾潔氏に「性加害問題に対して憶測に基づく一方的な批判をした」という失礼な言い方をし、またこの言い方で多くの性被害者の方々にも不快な思いをさせました。申し訳ありませんでした」と（続く）＃山下達郎
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たとえば『希望という名の光』という曲にしても、東日本大震災後には世間から「癒やしの歌」と受け止められるようになったが、元もとはそうしたことを意図して書かれた楽曲ではなく、ただの映画の主題歌だった。＃山下達郎
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「市井の黙々と真面目に働いている人間が一番偉い。それが僕の信念です」と山下達郎はよく言うが、「蒼氓」に向けられるその視線からは漏れている人々がいたのではないか。＃山下達郎
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しかし山下達郎は、ふだんの社会生活においては、音楽の「職人（アルチザン）」の視点のみを貫いて生きているわけではあるまい。
たぶん、社会の倫理や道徳や法律を尊重して、それに従って生きているはずである。＃山下達郎
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山下達郎は2023年7月9日のスピーチのなかでも、「性加害が本当にあったとすれば、それはもちろん許し難いことであり、被害者の方々の苦しみを思えば、第三者委員会等での事実関係の調査というのは必須であると考えます」と、いちおう常識的なことは言っていた。＃山下達郎
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そうなると当然、ここで言われる「こういう方」の中には、山下達郎の「姿勢」に異を唱える人は含まれないことになるだろう。＃山下達郎
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（続き）幸せにし、夢を与えてきたか。私にとっては素晴らしいタレントさんたちやミュージシャンたちとのご縁をいただいて、時代を越えて長く歌い継いでもらえる作品を作れたこと、そのような機会を与えていただいたことに心から恩義を感じています。」＃山下達郎
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この「利」のおかげで、商業音楽の「作品」を作る活動も継続可能になる。
その「ご恩」に報いようとする思いが、音楽「作品」を作るモチベーションになることもあるかもしれない。＃山下達郎
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後世に残る良い「作品」を作ることにしか興味をもたない音楽の「職人（アルチザン）」にとって、「恩義」は、印税を稼がせてもらったことにあるのではなく、（続く）＃山下達郎
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しかしそうなると、山下達郎が「音楽は、人を助けることはできなくても寄り添うことはできる」と言うときに専ら念頭に置いているのは「平和で安定してる」人、一定の水準以上の生活をしている人だけということになる。＃山下達郎
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（続き）逆にそれを重ねて強調するような発言──「そういう方」ではなく「こういう方」にこそ私は音楽という「小さな光」を送り続ける、という趣旨の発言──をおこなったのである。＃山下達郎
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「懲役刑くらおうが、何しようがですね、ものともせず不滅。素晴らしい」という山下達郎の軽い調子の賛美は、私には明らかに、ジャニー喜多川の「功績」を認めず「性加害」ばかりを咎める世間に対する当てこすりのように聞こえた。＃山下達郎
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「そうしたファンの数はたぶん比較的少ないであろう、だから新規のファンを獲得すれば何とかなる」という目算があったからこそ──この目算は音楽の「職人（アルチザン）」の視点からの自分の「作品」に対する客観的評価と自信にもとづくものかもしれないが──（続く）＃山下達郎
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そうした状況で、山下達郎は、自分の音楽活動の立場をアピールするための格好の材料として、先のリスナーの葉書を取り上げ、「こういう方のために私は活動を続けております」と言ったのである。＃山下達郎
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このようにして山下達郎は、「ご縁とご恩」を「一番大切なこと」だと考える義理人情の「人」の立場から、「良い楽曲」を作ることのみに関心を寄せる音楽の「職人（アルチザン）」の立場へとスムーズに（？）移行し、（続く）＃山下達郎
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山下達郎は毎週番組に届く膨大な数の葉書すべてに目を通しているらしい。
そのなかでもとくに山下達郎のお眼鏡にかなった内容の葉書のみが番組内で読み上げられる。＃山下達郎
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「こういう方のために私は活動を続けております」とは、逆に言えば、「こういう方」でない人のためには山下達郎は（音楽やラジオ番組などの）活動を続けていないということだろう。
では、「こういう方」とはどういう人のことか。
以下、そのリスナーの葉書の内容を引用してみたい。＃山下達郎
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山下達郎が自分の番組にせっせと葉書を出してくれるリスナーやライブに足を運んでくれるファンに対して愛想がよいのは当たり前のことである。
それは彼が「いい人」「思いやりのある人」であることの証明にはならない。＃山下達郎
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山下達郎は多分ふだんの社会生活においては大体において社会の倫理や道徳や法律を尊重し、社会的正義の視点に立って物事の判断をしているのだろうが、（続く）＃山下達郎
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山下達郎が番組内で「こういう方のために私は活動を続けております」なんて言ったのは初めてではなかろうか。
少なくとも私はこれまでの「サンデー・ソングブック」でこんなセリフを聞いた覚えがない。
だから、妙に引っかかった。＃山下達郎
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要するに、7月30日の放送で山下達郎は、「私の姿勢を忖度、あるいは長いものに巻かれているとそのように解釈されるのであれば、それでも構いません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう」という発言を反省あるいは撤回するどころか、（続く）＃山下達郎
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