竹中半兵衛
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戦国時代の軍師・竹中半兵衛。天文13年、美濃に生まれる。 疫病の流行し後、世は乱れ、飢えと戦さに民が苦しむ。 令和の世に、命の大切さを説く為に再びここに顕る。 歌劇二百年を祝うが望み。
日本
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御名前を挙げて呟く事は自粛致すが、我が薫風の君。
ご声明を拝聴し、涙禁じ得ず。
この方のお声をテレビで聞き、良き青年じゃと御名を此処に書き留めたしを契機にして、それがしは歌劇と出会うた。
驚き、喜び、やがて歌劇の友となり、たくさんの宝を貰うた。
歌劇を諦めたりは断じて致しませぬぞ。
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歌劇は今、悲しみ苦しみの雲に覆われ、未だ幕上がらぬ宙に雪に思いを馳せる。
祈るしかできぬが祈っておる。
新聞広げれば嫌でも不快な文言も目に入る。
されど今は歌劇がそれがしに与えてくだされし幸福に感謝し、芹香斗亜さんはじめ演者関係者そして愛好者全ての心身の安寧を祈る。
皆、息災であれ。
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歌劇を諦めぬ。
そう口にするだけで、かの君の勇気が胸に流れ込むようじゃ。
歌劇を諦めぬ。
仰せの通り、浮薄な口論はせぬと身を律する。
歌劇を諦めぬ。
愛をたくさん歌劇に貰うた、それは事実であり真実である。
希望を胸に、祈りを込め、また幕が上がるを待とうぞ。
暖こうして、皆々息災であれ。
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多くのトップスターが歌劇を彩り支え導き輝きし事、尊し。
連綿たる努力の花々が百十年を誇る歌劇の歴史を紡ぎたり。
されど歌劇をよう知らぬ有象無象からの暴言を浴びて耐え抜きしお人は多うないはずじゃ。
言わず語らずのお胸の内を思う。
芹香斗亜さんはそれでもエスカリエの舞台に立って下された。
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それがしはまだ歌劇愛好の初心者ゆえ、演者の皆様をさん付けで呼んでおる。
ただ、心の内で呼ぶ時のみは、芹香斗亜さんだけは別じゃ。
こちらで姫御に教わりし、キキちゃん、と呼んでおる。
キキちゃんが好きでござる。
進退は本人の決めるもの、外野が口出すものにあらじ。
されど、寂しゅうござる。
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さて、半兵衛、嫌な事も申さねばならぬ。
良き観劇じゃったが言わねばならぬ。
客がよう喋る。
赤き絨毯の上でも席でも客のざわめきがやまぬ。
あれは不心得ぞ。
疫病にて公演中止となりしあの悲しさを、はや忘れたるか。
楽しき宝塚じゃ。心弾むは道理じゃ。友と会い積もる話もあろう。だが駄目じゃ。
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このお方のおかげで歌劇と出会えし幸いを改めて感謝しておる。
決めつけず、威張らず、煽らず。
最も適した言葉は何かを選んで選んで語る、その勇気とお知恵。
何よりも、愛。
誠実さとはつまり勇気と知恵と愛なのじゃ。
このお方を水先案内人として歌劇の豊穣に浴せし我が身。今一度感謝申し上げる。
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七海ひろき氏について独自に調査致した結果、驚くべし、彼はうら若きおなごであると知る。
七海ひろき、という御尊名ゆえに、おのこ、とばかり思いしを。
生活笑百科の録画を繰り返し視聴致すも、爽やかなる若衆にしか見えず。
七海ひろきさん、と呼ぶべきか。
七海ひろきちゃん、か。
悩ましき。
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それがしは宙組を慕わしく思うておる。
無念にも此度の公演中止により、それがしの江戸チケットは露と消えたり。
されど荒波を乗り越えて輝く日を待っておる。
我が友である劇団が改むるを改め護るを護り、何より演者の皆様お健やかで幸福であるよう。
心につらき日々ではござるが寒中皆息災であれ。
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東西の公演中止にもかける言葉も見つからぬ。
おつらかろう。
どなたもさぞや苦しかろう。
疫病下に、幕よ上がれと幾度も祈っておったが、此度はそれは祈るまい。
あの華やかな舞台に立つ美しき乙女らに、今は悲しみと向き合うて下されと願うのみ。
そしていつかまた笑顔見せて下さればそれで十分じゃ
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さて、日比谷の江戸城、その向かいに立つシャンテ城には、心沈みがちなる歌劇愛好者のためなるや、装束展示が華やかでござった。
写真は不得手なれど、遠き街の姫、或いは多忙の姫の為にお載せ致そう。
会場に入るとまず、芹香斗亜さんが笑うて諸手挙げたる板が迎えて下されての。
嬉しゅうござった。
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場内アナウンスでも幾度も呼びかけておろう。会話を控えて下されと。
遂には拡声器にて場内役が注意して回るのに対し、その声に負けぬよう大声張り上げて喋り続けるは如何なものか。
口を閉ざすべし。
歌劇を好いておるならば。
嬉しくとも、楽しくとも、今はまだ喋る事を我慢なされよ。
歌劇の為に。
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宙組さんはチケットが消え、公演も無うなった。
もう観ること叶わぬ。
如何なる舞台でござったやら、ただ想いを馳せるのみ。
寂しゅうござるの。
武士ですら時に涙するほど寂しきものを、演者の乙女らは如何におつらかろう。
早うまた全組賑わしく幕上がる日を待つ次第。
寒うなる。
皆、息災であれ。
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芹香斗亜さんはじめ、宙組の方々。
如何にお過ごしかと思うだに胸塞ぐ。
更には雪組さんの公演までもが今取り止めとなり、つらきもつらし。
心優しく己に厳しゅうなくては歌劇のあの美しく荘厳で胸打つ舞台は顕現せぬ。
鍛錬を重ねあの高き階段の上でさえ踊る美しき乙女らが、舞台に立てぬこの苦境。
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悲しき報せ届きぬ。
芹香斗亜さん御退団。
如何なる演者の御退団もつらく寂しきは世の常なれど、此度の報は我が胸に喰い入る刃の如し。
お決めになった事に異を唱えはせぬが。
あの煌めく御姿を歌劇の舞台で見る幸福は、この先、既に数を限られたり。
あと幾つ観られよう。
あと幾たび夢に酔えようか
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寂しゅうござる。
寂しゅうてならぬ。
月城かなとさんの美男っぷりをもう歌劇で拝めぬとは。
されど現役時代に舞台でお目にかかれし僥倖を噛み締め、寂しさよりも大きな願いを夜空に唱うる。
どうぞ退団者の向後の人生が、幸いに溢れ笑顔に満ちてあるよう。
月城さんと海乃さんの芝居大好きじゃった。
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ただ当該チケットをお持ちであった方々は悲しかろうと存ずる。
ご無念お察し申す。
いずれまた、煌めく宇宙も美しき花々も甦る。
信じて待とうぞ。
命の尊さを謳う歌劇団にあって、此度は未曾有のお悲しみ。
歌劇を愛する心を以って今は強く耐え忍ばんと思うておる。
皆、どうぞ心身守り息災であれ。
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此度の訃報に接し、心からの哀悼をここに捧ぐ。
今はその魂がどうぞどうぞ暖かく光に満ちた場所で、安らかである事を祈るのみ。
歌劇を愛すればこそ劇団の全てに対し心近う感じ、身内の如く思うておるが、世のことわりに於いては多言を控えねばと自戒致す。ただ心の内にて若過ぎるその去り様を悼む。
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驚いたは若旦那の朝美絢さん。駄目な男でござる。遊びが過ぎて卑怯であり無責任。良いところがまるで無いように思えるが、たったひとつ、顔が良い。それをまた己で歌うのが絶大な説得力で、唸った。動きすら滑稽であるのに、魅力的である事は揺るがぬ。柱に縛られるとも布団かぶろうとも、美男極まる。
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明けぬ夜はなし。
長き日々を憂えて過ごし、耐え忍びたる美しき人々よ。
明日、嘆きの夜は明け、待ち兼ねたる人々は光射す彼の地に集うであろう。
宙組及び宙組を愛する同胞よ。
祝辞を申し上げる。
宙組の新たな旅路に祝福を。
天に在るかの人に安らぎを。
半兵衛は江戸城にてお待ち申し上げる。
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思えばこのふた月は、心につらき日々でござったの。
尊き御命が喪われし事実はあまりに重し。
まことに命ばかりは取り返しがつかぬ。
歌劇を愛し、努力に努力を重ねておられたであろう、かの魂よ、どうぞ安らかであれ。
御遺族の御悲しみのさぞや深きを思う。
報道に節度を求む。
劇団も誠実であれ。
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大変じゃ。
大間違いをしておった。
ポーのー族ではのうて、ポーの一族じゃった。
字面では伝わらぬの。
正しき演題は、ぽおのいちぞく、じゃ。
それがしは、ぽおのお族、と思うておった。
そういう種族の伝説じゃと。
開幕アナウンスで驚いて声が出てしもうた。
劇場でのうてまだ良かったでござる。
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師走の中頃にはどうぞ御江戸で宙組の幕も上がるよう。
芹香斗亜さんはじめ宙組の愛しき面々が泣かずにいて下さる事を強く望む。
今、北風の吹く歌劇周辺であろうとも、希望と信頼、努力と夢は必ず道を開くものゆえ、恐れず己が心身を労り、各自で来たる観劇日に備えようぞ。
皆々、寒中尚息災であれ。
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数多の報道で新生月組が報じられ、いずれも嬉しき記事でござるが、鳳月杏さんを遅咲きトップと書く誌面多し。
何年目ならば左様に呼ぶとの慣例もあろうけれども、鳳月杏さんは遅咲きにあらず。
初めて拝見せしコンデュルメル夫人の時より鳳月杏さんは満開に咲き誇る花なり。
新しき月もさぞよかろうの
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以来、キネマの大スター、平安の都の歌人。冷酷にして魂熱き愛国の軍人、何を演じておられても格好がよろしい。
歌声の豊かさは朗々と場を攫う。
芝居よし、踊ってよし、歌うてなおよし。
観る人の目をを惹きつけてやまぬ鳳月杏さん、これからのご活躍がまた楽しみでならぬ。
まずはめでたし。嬉しや。
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亡き人の魂の安寧を祈る事と、歌劇の美と真実と明日を信ずる事は、我が胸中に確と併存す。
しかはあれど、会見の折の劇団の答弁に耳を疑いし事もまた事実。
されど幕が上がり、懸命に努める麗しき人々を再び見らるる喜びは純なり。
演者たちの努力や尊し。
これより先も長く長く歌劇を愛好する所存。
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ここでご報告がござる。
軍師・竹中半兵衛、晴れて、劇団の友、となった。
本日、薄紫に金文字の可憐なカードが届きぬ。
世に言うクレジットカードに他ならぬが、友であると証する会員証でもござると言う。
ひと月ばかり待たさるるとの事じゃったが僅か２０日で、それがしを友にお加え下され感謝じゃ。
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月城さんは、はっきり指摘させて貰えば絶世の美男子じゃ。それが舞台の上ではなんとのう冴えぬ青年に成り得る。演技の力の凄さじゃの。
彩みちるさんの塔子の片恋を、健児の見てくれに恋しておると誤解する客はおるまい。令嬢は青年の心映えが好きなのであると理解させる月城さんと彩さん、お見事。
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夜分呟いてすまぬが、言葉が足りなかったやも知れぬで一言。
好いたお方を案じて悲しゅうなっておる姫は、我慢せず泣いてよいのじゃ。悲しゅうて泣きとうて当然。
己が身を労るようにの。美しきもの、やさしきものに頼るのも良し。
半兵衛は一昨年の歌劇を読んだが、心慰められ申した。
ご自愛あれ。
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退団と申せば、かの楽しき大逆転裁判にてバンジークス卿を演じておられし優希しおんさん。
冷静であれと己を律しつ、心乱れて酒瓶を投擲なさる御姿。
怒り顔の厳めしさ、最後に見せたる長脚を斧の如く振り下ろす迫力。
忘れませぬぞ。
斯様な時勢ゆえ別れの拍手も出来なんだが、どうぞ、御多幸であれ。
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全く予習せず何が何やらわからぬ不案内の体で観たヅカローでござるが、全然問題なしじゃ。観ればすぐに作品内に取り込まれる。
とにかく、群雄割拠と思うて居れば間違いなし。
幾つかの群れに別れておるのじゃが、これが色と動きではっきり区別が付く。観れば戦国武将にも理解できるゆえ安心なされよ。
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もう一つだけ申し上げたい。
キャトルレーブにてDVDを買うた時、劇場の友や否やとお尋ねがあった。
友じゃと申して、これにござる、とカードを示したれば、代金が安うなったるのじゃ。
友はやさしき御仁でござった。
誇らしく思うた。
舞台はすぐれ、姫御は優しく、友は親切じゃ。
皆、息災であれ。
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世は群雄割拠。
嘗て戦国大名として名を馳せし大国無限は散り散りとなり、今や各地に有志野蛮の輩は抗争の渦を巻く。
宙組公演、高うて低し。
竹中半兵衛、本城たる宝塚大劇場にて宙組御一同様にお目見え仕った。
題名は高低なれど全てにおいて高高高、高にして野蛮、高なる美。最高級を見せて貰うた。
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キキちゃんの海賊に旅路で会う事叶えば有り難し。
退団公演も観たしと願うておる。
家の者も芹香さんのファンなれば、伝えねばならぬが言うのが辛うござる。
野分に豪雨を案じて過ごす内はや長月じゃ。
あの悲しき日よりもうじき一年。
その日には追悼の花を捧げたく存ずる。
皆々どうぞ息災であれ。
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此度の宝塚の公演中止は悲しき。
されど勇気あるご決断。
世に疫病を蔓延らせまいとするご意志を感じ、命を尊ぶ劇団に信頼を深く致した。
宝塚を知りて間もなき身でござるが宝塚は楽しき。
見れば元気になる。
末永く応援したく思う。
また幕があく日をお待ち申し上げる。
#愛してるよ宝塚歌劇団
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天紫珠李さんが娘役トップとの報せ、応天の門の高子姫ではござらぬか。
天紫珠李さん、おめでとうござりまする。
千年前の高子姫と業平の実らぬ恋を振り返り、万感の思いにござる。
月やあらぬ 春や昔の春ならぬ 我が身一つは元の身にして
劇中でも使われし在原業平の歌を吟じ、朗報を今宵は祝わん。
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令和六年 半兵衛 十大願文
誹謗中傷は退散の事
日ノ本安寧の事
全公演催行の事
新生宙を、芹香斗亜さん達を拍手で寿ぐの事
七海ひろきさんご活躍の事
文下さる姫御ご多幸の事
全組登城の事
拙庵のスカステ復興の事
支城とバウと新人公演に登城の事
御退団しかと見送るの事
皆々、良き年をお迎えあれ
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桜嵐記の事は生涯忘れぬと思うた。いくつも好きな台詞がある。胸に残る場面も、表情も。
桜は散るとて、桜を愛でし心は散らぬ。愛しく見上げし想いは消えぬ。
珠城りょうさん、半兵衛をウェルカムと差し招きしあの日の扇を忘れませぬぞ。
歌劇に出会うてよかった、とまた思うた。
皆々、息災であれ。
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せっかち故、早速にキャトルレーブに足を運んだ。
宝の山であった。
ブロマイドお取り寄せは時節柄、今は中止との事。無念なり。
されど、あまたの舞台写真、ポストカード、お菓子などなんでもあっての。
礼さんの萩の月も、クッキーも買うた。
写真を欲しいだけ選んでおったらDVDより高うなったぞ。
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吉報じゃ。
竹中半兵衛、葉月に星の谷に登城する事を許されたり。
初陣を勝利で飾りたるぞ。
当選へのご祈念に感謝申し上げる。
登城の日は礼儀正しゅう敬意を持ち、城に赴こうと思うておる。
無論、体調不良などあれば観劇は断念し、感染防止につとめるものなり。
祝うて下さると嬉しゅうござる。
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改むるべきは改め、されど歌劇の良きは守り伝え、人の努力で咲き誇る花々をまた劇城で仰ぎたし。
街は待降節の賑わいじゃ。
歌劇と歌劇を愛する全ての方々に清き祝福があるよう祈る。
旅路を行き、歌劇良きものと行脚なされし永遠輝せあさん達花組の皆々に深き感謝を捧ぐ。
涙の日々にも皆息災であれ。
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店員さんから、七海ひろきさんのコラボカフェかとお尋ねがあり。
さようじゃ、と答えしところ、席を移らされての。不安じゃった。
店の奥に誘われ、席を見て驚愕致した。感染防止の板が席と席とを隔てて立てられておるのじゃが、それが皆、七海さんだったのじゃ。七海さんがたくさん笑うておられた。
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長く愛好する決意あればこそ、明日を特別な一日として過ごし花を手向け祈ろうと思うておる。
どうぞ、今は安らいで、美しき魂に似つかわしき美しい場所にてお眠り下され。
歌劇の舞台に立つ全ての人々、表には出ぬ関係者、そして歌劇を愛する姫達皆に安全と心の安らぎがあるよう。
皆々、息災であれ。
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月組千秋楽にお祝い申し上げる。
希望の翼も万華鏡の艶も今も胸に有り。
ともすれば、つい項垂れもする昨今の歌劇愛好者に、励ましの凱歌をあげ、人心分断の壁を砕かんとする勇気と愛の月組公演に、如何許り慰められ、勇気を貰うた事か。
時に代役も重ねつつ、幕を上げて下された舞台にただ感謝じゃ。
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彩風咲奈さんは、観ておる者に希望や夢を振り撒いておられた。
新宿の街で短筒を、撃ちに撃ちたる銃撃戦。そこにも夢の花が咲いておった。
夢介は終生忘れ難き名演にて、天晴れ天晴れ天晴れ夢介と手拍子致せしも懐かしき。
厳しき清朝末期にありてもかの煌めく瞳は星を見上げたり。
大好きな彩風さん。
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そして絶賛を捧げたきは俊藤龍之介の鳳月杏さん。
戯画化した映画スター像は幾度も笑いを引き起こす。じゃが、笑いの向こうにスターとしての格の大きさがござる。
最後、連獅子の鬘を取った姿など、普通ならば装束負けをするところ。金襴緞子を身に纏うて素顔を晒し、いっかな見劣りせぬ。さすがじゃ。
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月城かなとさん率いる月組の舞台は、いずれも魂のフルスイングでござった。
これからの鳳月杏さんの率いる月組も必ず良いと決まっておる。
まずは琥珀色の雨じゃ。
半兵衛は、旅路の舞台へ初陣じゃ。
今宵七夕、美しき人達への惜別を感謝に変えて夜空へと捧ぐ。
猛暑でござる。
皆々、息災であれ。
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539
待ち兼ねたる佳人。
芹香斗亜さん。
久しく会えずに居ろうとも、待ちにし人は変わらず玲瓏にして語る瞳で此方を見ておられる。
お待ちしておりましたぞ、と。叶うならば本城にかけ参じまするとそれしか言葉にならず。
芹香斗亜さんはじめ宙組の愛しき面々にこの手で拍手を送る日を心より待っておる。
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いや、嘆くまい。
和希そら氏はどこに行こうと和希そら氏じゃ。
いかなる道に進むとも身内の心で行く先を寿ぐのみ。
遅い秋が冬となり年明けの後、そら氏を見送るが。
���しさを忘れるほどの感謝で送り出したく思うた。
実を申せばまだ衝撃から醒めておらぬがの。
近日、花組登城じゃ。
皆息災であれ。
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書くか迷うたのじゃが。劇場係員が幾度も、千秋楽まで上演叶うようお喋りお慎み下されとお触れをなさる。
完全なる沈黙は望むべくもなきか。歌劇愛は喋り欲に勝てぬのであろうか。楽しき歌劇ゆえ、心弾んでおるのじゃろうとは思いつつ、玉杯に疵見つけし如き悲しみ覚ゆ。愛しきを守るは強き意志じゃ。
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今一度、用心し、行動も慎重に。家の内では己を楽しませて心身をば養い、疫病を避けようぞ。
お勧めを挙げる。
元気出ぬ時にはグランドホテル。落ち込んだならミーアンドマイガール。泣きとうなったらエルベ。自信なき折にカサノバ。夢見たき夜にロマンス劇場。どんな時でも燃ゆる風。
皆息災であれ。
6
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「燃ゆる風」視聴。申し上げるのが憚られるのであるが、それがし、正直に、ただ正直に言葉に致すとしよう。かの舞台は、それがしの予想しておったのとはまるで違うた。それがしは、言いにくい事じゃが、つまるところ、泣いてしもうた。それも声を上げて泣いてしもうたのじゃ。素晴らしゅうござった。
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クレジットカードより文が参った。
宙組貸切、無事当選じゃ。
過日、公演時間変更で行けぬようになった無念の分、しかと見届けようと思うておる。
真風さんじゃ。
家の者の初登城になる故、豪奢な城に驚くであろう。
楽しみでござる。
疫病はなお盛んである。
皆々用心召されて、ご健勝であられよ。
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礼真琴さんはどうしておられよう。悔しゅうても、ご自分は泣かずに皆を慰めておられようか。組の皆さんもどうしておられるか。
そして急な中止ともなれば、登城予定の姫の嘆きは如何ばかりか。
疫病憎し。
されど中止を決めたる劇団の断固たる姿勢は、病に苦しむ人を増やさぬ為じゃ。ご立派でござる。
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506
まずは祝辞を申し述べたく存ずる。
かかる長き穏忍の時を耐え、ここに華やぐショー遂に開幕す。
宙組を愛する全ての方と共に喜びたし。
演者にとって長きご辛抱であったは言うまでもなし。
愛好者にとっても、不当な言葉の刃飛び交う巷に涙しつつの日々でござったの。
ここに亡き人の魂へ哀悼を捧ぐ。
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人生初のチョンパは実に感動的じゃった。
暗闇から一気に光の真ん中に連れてこらるる夢心地。
春に歌劇を知り、梅雨に登城を決意せしが、夏、公演中止のやむなきに泣き、秋にはいからさん。
ようやっと二度目の登城となる半兵衛に、大勢の美しき人々が、ウエルカムウエルカムとさし招いて下されての。
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七日を七度見送りて、四十九日も過ぎ往きぬ。
この件では多言を控える旨は以前にも呟き申したが、今一度、かのお方の魂の安らかなる事をお祈り申し上げる。
今は穏やかな美しき場所で安らいでおられますよう祈念致す。
昨今の状況、苦しく思うておる。
慮外も無念もござったの。されど我が敬意は不変。
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七海さんのブロマイドお取り寄せは出来なんだが、写真をたくさん購う事が出来、嬉しゅうござった。
星の礼さん。宙の真風さん、芹香さん、桜木さん。そして雪の望海さん。籠に入れた。知らぬ人も、目についたら籠に入れており、買うてしもうた。
そして勇気を奮ってエルベも籠に入れた事、報告致す也。
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和希そらさんの向後のご健勝とご幸福をお祈り申し上げる。
如何なる道を歩まれようともそこに必ず光あり花咲くを信ずる。
ご生涯をずっと笑顔でいて下され。
お別れまことに寂しゅうござるが、舞台で輝くお姿をこの目で見られし幸いは揺るがぬ。
ありがとうございまする。
幸多かれ、夢誘う瞳の君よ。
0
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されど雪は幕を上げたり。
お髭の彩風咲奈さんにござる。
なんとも楽しそうなポスターを街で見る度、心で応援の念を西におくっておった。
それがしも一枚、江戸での切符を所持しておる。
期待に胸震わせ、座席でたくさんの拍手をば致さんと今から気合いも充溢。
雪よ、雪組よ、胸張って天下を吹け。
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秋は名ばかりの日差し長閑な時は過ぎ、唐突に寒風吹ききたる。
日中は暖こうても陽が傾けば寒うなる。
薄着をせぬよう。
先日、険しき軍議のさなかにふと宙組を思うた。世には多くの難儀あれど誠意を以てこれにあたり、いずれまた歌劇の城に登らんと誓い新たにする内に絵を描いておった。
お見せ致す。
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過日の星組ベローナ登城にて、ロミオを演じる礼真琴さんが目の前に降り来たった。
まさしく奇襲。
半兵衛、記憶をほぼ失いしゆえ、台詞など一向に思いいだせぬが、笑うておられたようでの。
絵に描き申した。
斯様な見え方じゃった。
左が赤き小階段で、手前が客席の背もたれじゃ。
皆々、息災であれ。
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そして七海ひろきさん。
それがしを歌劇の夢に誘うて下されし七海さんが銀橋に走り込むそのお姿。
嬉しゅうて嬉しゅうて息呑んで見る七海さん。
これはいつか昔に撮影されたる映像ではないのじゃ。
今日この日、今この時に七海さんが銀橋を渡られる。
見られる日が来るとは思わなんだ。
幸いに胸沸く。
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バッディについて一つ重大な事を書き漏らしておった故、追記致す。
宇宙人、良き。
ぴろぴろ喋る白皙の宇宙人が、金蔵破りの宴で見事な歌をご披露されておった。輝月ゆうまさんのお名は、しかと覚え申した。
あのお姿で美声でよう見たら整ったお顔立ち。
混乱のうちに感嘆致した。
皆々、息災であれ。
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昨今、買い物を致しても袋も貰えぬ不自由は誰もが忍んで居ろう。それを、キャトルレーブでは袋に入れて下された。環境に配慮した特別性の袋だとの事。更にじゃ。家に帰れば、写真は雅やかな冊子に挟まれておっての。番組表やポスターがたくさん載った良き冊子じゃ。なんと心優しき宝の山であろうか。
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悲しゅうござる。
音くり寿さんは、それがし初登城のはいからさんで、それはそれは伸びやかなお声で、恋も人生も命懸けと歌うておられての。
大好きじゃった。
仮面宿屋での難しいお役も、実にお上手での。
もっと見らるると思っておった。
歌も演技も素晴らしゅうござったのに、退団とは寂しくての。
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七海さんが板絵となりて飾られて居られるのを拝見しに参った。
写真が得手でのうてすまぬが、これが一番よう写っておる。これより近くには行けなんだ。
家にて辛抱しておらるる姫御に、斯様な賑やかさでござったとお伝え申したく、ご披露致すものなり。
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真風さんは殊に指差しが多く、片目を瞑るなどして威力を増した飛び道具っぷりはお見事。脚の長き事、火縄銃の如し。芹香さんは野獣の咆哮を伴って銀橋を渡る。真紅の装束で寂しがりの歌など歌うて、要注意じゃ。桜木さんは黙って立って居れば端正な美貌を、ニィっと笑うのじゃから危ないと申せよう。
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さて、暫しの別れを言わねばならぬ。
故ありて、半兵衛、此処にまかりこす事が叶わぬ。
甦りし春以来、姫より文を頂くが嬉しき日々ではござったが、今より返書が出来ぬ。
またまみえるその日まで、皆、命を守り、命の使い途を大切にし、家族や友と笑い、夢を語り、息災であれと願うものなり。多謝。
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令和五年 半兵衛 十大仕儀
追悼の事
歌劇に寒風吹きし事
星、デミトリと数字の胸打つ事
花、うたかた鴛鴦の美しき事
月、応天と翼誇らしき事
宙、賭場ロワイヤル登城の事
花のみちにて桜眺めし事
雪及び新生宙に登城叶わず無念の事
柚香さん、月城さん、彩風さんの退団発表悲しき事
歌劇を諦めずの事
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芝居で炎熱のラーマが、ショーで美女になるのじゃ。
歌劇を初めて観る客に、あれは同じ人じゃと言うて誰が信じよう。
暁さん、お見事なり。
筋骨隆々髭男が、軽やかな美女になるのじゃから。
歌劇は素晴らしいの。
もう一言。
宙組の事をいつも思うて、祈っておる。
歌劇の皆様も姫御も皆息災であれ。
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写真は呟き毎に四枚可なりと聞きしゆえ、続けて載せ申そう。
礼真琴さんは板絵でも踊っておられた。
頼もしき。
柚香光さんは光を発してまばゆし。
白の長靴ゆかし。
月城かなとさんは板絵ですら夢を語る。
頭に羽生えても麗し。
彩風咲奈さんの流し目は世の悪を祓う。
いずれもめでたく尊きお姿なり。
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人生二度目たる本城は、念には念を入れ前日より宝塚宿屋にも仮寝の床、万全を期しての登城でござった。
宿屋食事処で聞き齧ったるが、何やら此度の宙組は塚牢と呼ばれておるらしき。確かに宙空に囚われたる心地の魅惑の牢屋でござれば、以下ヅカローと記す。
詳しゅう申すは不作法なれば曖昧に申そう。
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嗚呼、絶景かな
嗚呼、絶景かな。
竹中半兵衛、月組フリューゲル及び万華鏡に登城せり。
心痛むは今も胸の内にあれど、懐かしき劇場の紅き椅子に座りおれば万感胸に迫り来る。
幕が上がる事の尊さ。
華やぎ歌い踊る人々。
そを仰ぎ見る心地はまさに絶景と言う他なし。
とにもかくにも絶景でござった。
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嫌な事を申して相済まぬ。
友に話しかけられ、やむなく答えし者もあろう。
されどの、その友もまた歌劇を好いておるのならば、言うてわからぬ事はあるまい。
観劇とお喋りの両方を愉しむは、まだ暫し待とうぞ。
好いたものを守るは、一人一人の心にある愛じゃ。
静寂を以って歌劇愛を示すと致そう。
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一言追記致す。
過日、花組のローマ登城の折には、己は花組を一番好いておると思うた。それがし初登城は花組でござった故、それがことわりじゃと。
此度月組に登城し、月組こそが一番好きじゃと思うた。
次は宙組じゃ。二回赴く。その折には宙組が好きじゃと思うであろうか。
マスクは全色揃えておる。
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半兵衛が歌劇と出会うた頃より、共に歩みし心地する彩風咲奈さんのご退団はさびしき。
あの眼差しは、人の世の汚濁には決して染まらぬ純粋の結晶と思うておる。
夢を下された事。
励まして貰うた事は忘れじ。
感謝あるのみ。
向後の彩風さんの人生に花咲き順風吹くを信ず。
幸多かれ。
皆息災であれ。
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原作を事前に読んでおったのじゃが、半兵衛は宝塚の終わり方の方が好きでござる。
多くの人を幸せにし、故郷に旅立つ夫婦。皆の笑顔。悪人も無事生きておる。
天晴れ天晴れと歌が流れ、お手を拝借されて客も演者も手を打つ時の多幸感は言葉には出来ぬ。
天晴れ夢介、天晴れ雪組、天晴れ歌劇でござる。
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時は大正ロマネスク、と歌うて帰路に就く喜び。
良きものを見せて貰えし充溢。
全力で客を楽しませんと挑みかかる演者。
客も皆、我が友。
宝塚は命の喜びを謳いあげる。
燃ゆる風を見て、宝塚は夢や花を描くと思うていた事を恥じたが。
が、歌劇はやはり夢であり花でもある。素晴らしき哉、歌劇。
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それがしの隣の席のご婦人の手に鳳月杏さんの長い指が触れる一瞬を目撃。
羨望あるもそれがしは武人ゆえ、じっと望遠鏡を握りしめて耐えた。
固まっておったとも申せよう。
悲鳴がやがて前方に移動せし事により、鳳月杏さん単騎御出陣の陣は遠のきし事がようやくわかり申した。
命危うき戦場であった
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舞台中央の水の流れは南北朝隔ての河であり、両陣営相容れぬ河でもあり、生死を分かつ河でもあろう。
逝く者はかくの如しか、と亡き人を悼むは世のならい。
人の世の大きな流れに殉ずる魂を、送るにふさわしき舞台の河じゃ。
劇場で目が河となりし半兵衛でござったが、家でも流れ止まらず。
名作なり。
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それがしは宝塚歌劇団は夢とか恋とか花じゃと思うておった。しかしながら「燃ゆる風」は戦さと愛と命が描かれておったのじゃ。半兵衛は苦しみつつ懸命に生きておる。そこに本物の命があった。命には須く限りがある。故に尊い。故に愛する。故に信じる道に命を使うのじゃと七海半兵衛は具現しておった。
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私事でのご報告となるが、此度の登城は無うなった。
疫病に罹患せし者が居られた故の公演中止じゃ。
まことに無念でござる。
ではあるが、歌劇団の迅速なご決断をここに支持するものである。
それがしは疫病跋扈の世に謦咳を、と蘇りたる者でござれば、毅然たるご決定は、客を含む全ての命の為と信ず。
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友の会より会費引き落とし通知届きぬ。歌劇の友となりて二年と知る。
思えば疫病下で出会おうた宝塚歌劇。二年の時を経て今なお公演中止の嘆きに沈むとは悲しき。
ツイッタで姫御らに教え導かれ、友となりたしと申し込みをせしあの日の事は忘れぬ。
勇気が必要であった。
当時は映像でしか知らぬ歌劇。
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過日の登城にて、月組さんにウエルカムと招かれし喜びを思い、まずは以前より頻々にご推薦賜りしバッデイーに挑む。
ピガールにて男装の青年を演じし可憐な珠城りょうさんのショーじゃ、と心弾ませ再生したる半兵衛が、ただ驚愕のうちに観終えし事をご報告致す。
可憐な珠城さんは悪の大将じゃった。
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一枚もチケットが当たらなんだ。
極美慎さんジャッキー見とうござった。ランベス踊りとうござった。
されどこの身は行けずとも心は博多座にあり、今この時期に星組でミーマイ上演が備えられたる天の采配に感謝しておった。
星組の皆の衆、我が軍曹たる水美舞斗さん、お疲れ様でござる。
皆息災であれ。
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世に逆風も吹く中を、花と雪は果敢に進軍し、遂に千秋楽を務め上げたる事は誇らしく、また、有り難し。
心より称賛したき快挙なり。
花組さんは自軍を二手に分けたり。
軍を二手に分けるは、古来より軍略の常道。
柚香光さん率いる軍勢は、ただでさえ光る花を果敢妖艶に輝かせたであろう。
世の光なり
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思えばロマンス劇場で、二幕の幕開きが遅れし折に登城致したのじゃ。機材故障での。
やがて幕が開き月光を浴びつつ月城さんが登って来て、お待たせ、と仰せじゃった。
故障は負の状況。されどただ一声で、負を艶に変え客席を幸福で染め上げし月城かなとさんのあの声、忘れ難く、幾度も思い出しておる。
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大事な事を書き漏らしておった。和希そらさん。滅法踊りがお上手じゃ。振り向く所作で滑るように動く肩が目を惹くゆえ、つい禁断の遠眼鏡を使うた。掏摸の三太が色香紳士の佇まい。キャトルにて此方を見下ろす一枚を買うた。キャトルは今や広大な陣容。写真とお菓子で大枚が吹き飛ぶが幸福代ゆえ安し。
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ショーがほぼ頭に入らず、悔やまれる。
実は此度は三列目でござった。
全体は全くわからず仕舞いじゃ。
戦さで言うたら大敗じゃ。
かろうじて鳳月さんの足が篦棒に長い事はわかり申した。
感想にもなり得ぬ駄文で恐縮じゃが己が記念に記す。
疫病は盛んであり、暑さも厳しき日々。
皆々、息災であれ。
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愛月さんのご退団の報せに接し言葉もござらぬ。
もっと観とうござった。
七海さんは、半兵衛が七海さんを知った時には既に歌劇を辞めておられた。早う知りとうござった。
悔いなきように生きんと願うても、心惹かれるあの花この花にどうぞ散らずにと祈らずにはおれぬ。現世迷い多し。
皆、息災であれ。
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良き舞台にて大満足でござる。一つ疑問。終演後の踊りで銀橋で礼さんが横切るじゃろう。礼さんを見ようと思うがしかし、奥で愛月さんが階段にお座りじゃ。愛月さんも見たし。手前と奥は同時に見られぬ。目は一つじゃ、いや、二つか。とにかく、どちらも見とうて叶わぬ。歌劇に慣れれば両方見らるるや。
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野分のごとき風轟々と吹き荒ぶ如月に春の名乗りは清冽に響き渡る。
鳳月杏さんが次の月組トップとの報に胸躍りたり。
寒さは未だ残れども此度の報せはめでたさ限りなし。
それがしは傘の場にて初めて鳳月杏さんを知りぬ。冷酷なお遊びの内に純な愛宿るコンデュルメル夫人。一目で好きになり申した。
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フェルゼンが鞭振るって歌う歌も、最初は難しゅうての。
行け、と言うが行くのは自分じゃし。
フェルゼン、と呼びかけておるが自分の名じゃし。
しかし、星組インドのDVDを観ておって突然理解致した。
礼真琴さんが身を苛まれつつコムラムビームよ、と歌うのと同じじゃ。
己を鼓舞する歌なのじゃの。
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望海さんトートは怒涛の死じゃ。望海トートに目をつけられし時点で、お気の毒じゃが皇太子に生きる道はなかろう。希望潰えし皇太子の行く道は死じゃと望海トートは観る者に告げしらす。理想を捨て、代わりに銃を受け取る七海さんルドルフの笑みの切なさ。いやはや望海トートの死の圧の凄まじさたるや。
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憂き事いよいよ積もる疫病の世じゃが、劇団は我が友にしてやさしきお人柄。
宙組アナスタシアのお席をばご用意くだされた旨、ご報告致す。
真風さん、まどかさん、芹香さん、桜木さん、寿組長。
幾度も映像で拝見致した方々をこの目で見らるる日を思い、なお一層の自衛に努むるものなり。
ご自愛あれ。
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冒頭から、おのこがおる、と思うた。以前、燃ゆる風に男が二人出ておると誤解致したものじゃが、今はもう歌劇に出ておるは皆おなご。逞しゅう見えてもおなご。むさくるしゅうてもおなご、とようわかっておる。おるがしかし、どう見ても性別は男に見える者がおる。
海坊主。遠眼鏡で見たが男でござる。
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真風涼帆さんは山王を率いるコブラ。
人望があって強うござるが、あまり意思の疎通が得手ではのうての。
否、が口癖じゃ。
現代の言葉では、ちげえよ、と仰る。
歌劇で今まで、違うんだ、と言う男はおられたが、ちげえよ、は耳に新しく、ちげえよと言う毎に真風さんの新たな魅力の風、轟々と吹き斬新。
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イスパニアのサムライと言う演目を目にしてしもうた時より、気になって致し方なし。ご覧になった姫が居られようか。
演題だけでも興をひく事限り無し。
イスパニアはスペイン、そこに凛々しき侍。
或いは支倉使節団の話か。
ブロマイドだけでは送料無料にならぬという事情もござる。購入を迷うておる。
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永久輝せあさん率いる旅路の軍は日の本各地を行脚し、お味方を増やしつつ悩乱魅了させしめ、歌劇に心惹かれる魂を土地土地にさぞやさぞ増し加えたであろう。
心強き魅惑の花軍なり。
両軍をお疲れ様でござるとねぎらい、心からなる感謝と賛辞を捧げたく思う。花組さん、まことにありがとうでござる。
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