@masatristan
新国立劇場オペラ音楽ヘッドコーチ。コレペティ、ワーグナーをこよなく愛する音楽家です。レッスン依頼随時受け付けております。文化放送フリーク、QR歴は40年です。IMASメディカルアロマコンサルタント、レイキヒーラー。
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これはメシアン作曲『トゥランガリーラ交響曲』の音楽分析ノートである。すでに私はオリヴィエ・メシアン『アッシジの聖フランソワ』音楽分析を公開しているが、よりポピュラーで20世紀音楽の金字塔と言われているこちらの作品の方も分析してみることにした。 私と『トゥランガリーラ交響曲』の関係については以前の記事を。 是非ともスコアをお手元に置きながら読み進めて頂きたい。しかし、できる限り、言及する内容に...
マエストロ飯守泰次郎が亡くなった。 マエストロがいなければ今の私は、、間違いなく、、ない。 そして我が国の音楽シーンにとっての損失は計り知れない。 今日は先生に伝えていただいたことを噛みしめる日にしよう。 <新国立劇場 飯守泰次郎の音楽講座> さまよえるオランダ人 ラインの黄金 ワルキューレ ジークフリート 神々の黄昏 ローエングリン パルジファル
開催日時:2023年8月27日(日)講師:城谷正博
はじめに 本稿はオリヴィエ・メシアンの晩年の大作オペラ『アッシジの聖フランソワ』の音楽分析である。2017年に読売日本交響楽団による同作上演に際し、関係者の作品理解のために私的に作成したものを、加筆修正したものである。メシアンの音楽語法については『わが音楽語法』(1944年、平尾貴四男訳)があり、平尾訳が絶版になった後『音楽言語の技法』(細野孝興訳)として最近復刊した書の中に詳しい。ただしそ...
新国立劇場オペラパレスで上演中のヘンデル《ジュリオ・チェーザレ》を鑑賞。 大野和士芸術監督のバロック・オペラシリーズ第1弾として計画され、公演中止となってから2年半、ついにオペラパレスでの上演を迎えることができた! 歴史上のシーザーとクレオパトラの物語を題材にしたオペラ・セリアで、レチタティーヴォで導かれる多彩なアリアが次々に展開します。そのほとんどがダカーポアリア、冒頭に戻って歌われるとき...
指揮をするための技術として「指揮法」なるものがある。教本も色々出ておりそれらを読めば一通り基本的な動きはマスターできるようにはなっている。4拍子なら1拍目は下に叩き、2拍目は左に、3拍目は右に、4拍目は上に、という具合に。しかし実際にオーケストラや合唱団を前にして振る段になると、ただ図形が描けるだけではどうにもならない。なぜなら空間に鳴り渡る音楽はさまざまな表情を有し、作曲家の描いた想いを「...
ワーグナー「タンホイザー」には決定版がなく、上演によって版の取捨選択が行われます。新国立劇場上演版については、過去のプログラムには言及されてたと思いますが、ホームページにも詳細な記載がないためどの版を使うのか気にしておられる方もいると思います。今回は使用する版について記しておきたいと思います。 簡単に版の種類を挙げておきましょう。主に2種類知っておいていただければOKです。 ・「ドレスデン版...
『魔笛』は公演回数の多いオペラだ。私もキャリアの初期から相当数やっている。最初はまだ日本語だったな。「2幕フィナーレ忍び込みからやりま〜す」と演出助手が言うと、今でも『しのびこめ、そっとそっと〜、てきはすぐそこだ〜」というテキストが脳内に流れてきてしまう。最初に日本語が植え付けられている状態で、ドイツ語を入れるのは案外大変だった。上記の部分が "Nur stille, stille,...
「サロメ」は前奏曲もなく、クラリネットの空中を舞うような妖しげなパッセージが聞こえたのち、ただちにナラボートが歌い出す。なんとも印象的な始まりだ。ミュートのついたトランペットや、チェレスタ、延々と半音上昇を続ける霧のような弦楽器など、開始早々にドラマの世界観に観客は引きずり込まれる。 クラリネットにより提示される冒頭テーマ 最初のアウフタクト32分音符の上行音型は第1小節の調性であるcis-...
新国立劇場のオペラ公演「新国立劇場オペラ研修所 修了公演『カルメル会修道女の対話』」のご紹介。 新国立劇場では名作から世界初演の新作まで、世界水準の多彩なオペラを上演しています。
3月14日より新国立劇場「トリスタンとイゾルデ」公演が開幕するにあたり、この作品の気になる色々を語ってみようと思います。内容はあっちゃこっちゃ飛ぶ予定。簡単な内容ばかりではないかもしれませんが、興味を持っていただける方には楽しい読み物になるのでは?と思います。 まず初回は「マルケ王は何を長々と嘆いているのか?」について考えてみましょう。 トリスタン2幕の後半はマルケ王の独擅場、10分以上!に...
まもなく二期会でリヒャルト・シュトラウスの珍しいオペラ「平和の日」が上演されます。長年オペラに携わっていますが、私も初めて観ます!上演・作品についての案内はこちら。 オペラ公演ラインアップ「平和の日」 - 東京二期会 www.nikikai.net Friedenstag - Wikipedia en.wikipedia.org 私は公演の直接のスタッフではないのですが、この貴重な上演を応援...
時は2002年8月、東京シティ・フィルによるオーケストラルオペラ「ジークフリート」のオーケストラ練習が行われていた。その2年前から始まった飯守泰次郎/東京シティフィルによる「オーケストラルオペラ」の3回目だ。9月の公演に向けて毎年8月はオーケストラのみの練習が8〜9回も!行われていた。大井町の練習場に私も通い、連日のマエストロの練習を食い入るように見つめていた。 その日の練習は2幕3場、ミー...
19世紀後半から20世紀にかけて活躍した作曲家で、リヒャルト・ワーグナーの音楽と思想からの影響を全く受けていない人を探すのはなかなか困難である。プッチーニも大いに影響された一人。 その影響を「トリスタン和音」に見出してみよう。「トリスタン和音」は言うまでもなくワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の開始に現れる、音楽史を揺るがすほどの影響を与えた和音、並びに進行である。 2小節目のf h d#...
来月1日より新国立劇場で上演されるダブルビル『修道女アンジェリカ』『子供と魔法』の音楽の魅力について語ってみたいと思います。 まずは『子供と魔法』、ラヴェルの素晴らしいオーケストレーションが隅々まで楽しめる作品です。彼はこれをオペラと呼ばず「ファンタジーリリック」と名付けています。 まずは楽器編成を見てみましょう。 『子供と魔法』オーケストラ編成 管楽器は通常の3管編成(クラリネット属はEs...
本日は2024年3月14日、新国立劇場「トリスタンとイゾルデ」幕開きの日です。この3週間あまり、公演の稽古に明け暮れ、この作品のことだけを考え過ごしてきた幸せな時間でした。その成果を公演という形でお客様にご覧いただけるのは望外の喜びです。 「トリスタンとイゾルデ」第1幕は船上で話が進みます。第3幕はイゾルデの船を待ち望むトリスタンのモノローグが主です。ということで「船」という単語がたくさん登...
トリスタン3幕が始まりほどなくして聞こえてくるのがイングリッシュホルンによるメロディー。これがまったくのソロで延々と鳴り響くのにびっくりしたことある方は多いのではないでしょうか。慣れてしまえばそういうものだ、と思ってしまいがちですが、それにしても大胆なやり方であることには変わりありません。なぜこんなにも長くソロを吹くのでしょうか? イングリッシュホルンは延々1人でソロを吹く トリスタンは第一...
本日は新国立劇場「リゴレット」2回目の公演。少し緊張感の漂った初日よりも、歌手オーケストラともより闊達になり、素晴らしい公演となった。 現在「リゴレット」と「サロメ」が「てれこ」で行われている新国立劇場、私はリゴレットの稽古担当を途中から抜けてサロメに回っていたので、舞台での出来上がりを見るのは初めてであった。 何より主要3役がいい! ロベルト・フロンターリの演唱は至芸といってよい。"Cor...
R.シュトラウス作曲歌劇「ばらの騎士」から「きびしさに胸をよそおい」
今日は最初にちょっと「和音」のお勉強をします。でも決して堅苦しいことはありませんよ。これがわかると「トリスタン」の秘密が見えてくるようになるので、楽しみながらお読みください。 一般的に「和音」と呼ばれるものはどのように出来ているでしょうか?その組み合わせの基本は3度音程をだんご🍡のように重ねていくことです。音階の音を一個とばしで重ねる、ということです。普通は3つ以上の重なりを「和音」と言い...
新国立劇場新年第1作目、ワーグナーのオペラ「タンホイザー」の稽古が始まっています。タンホイザー役にステファン・グールドが5年ぶりに登場、早速稽古場で美声を響かせています。タンホイザーは彼のキャリアの中で数多く歌ってきた役だそうで、その経験からくる歌には余裕すら感じるほどです。実際この役は大変な難役であり、世界でも数人しか歌いこなせる人はいないとまで言われている役です。 開始部分、ヴェーヌスと...
ドイツの巨匠ワーグナーが遺したオペラのみを上演するバイロイト祝祭。当代一の歌手と指揮者と、気鋭の演出家による公演は常に話題となり、世界で最もチケットが取りにくいとされる。バイロイト祝祭の戦後最初の1951年から1970年代半ばまでの「新バイロイト」の「黄金時代」を現存するすべての録音記録をもとに徹底検証。世界にも例のない、ワーグナー上演史。 【登場する主な指揮者・歌手】 フルトヴェングラー、...
第10楽章「終曲」 Final この楽章は一聴すると第5楽章「星々の血の喜悦」によく似た音楽に聞こえる。同じ3/16という拍子で書かれ、調性も Des dur 〜 Fis dur と対置される。3度の連鎖である「彫像の主題」で構成された第5楽章のテーマと、3度と4度を中心に構成される第10楽章のファンファーレ主題とは親近性を感じることもできる。しかしながら音楽の構造や語法、とりわけテンポ(第...
先日の新国立劇場《ワルキューレ》千穐楽で、圧倒的な存在感を示した指揮者・城谷正博さん。ワーグナーの精神が深く染
新国立劇場のオペラ公演「トリスタンとイゾルデ」のご紹介。 新国立劇場では名作から世界初演の新作まで、世界水準の多彩なオペラを上演しています。
来月12日と14日、東京交響楽団でジョナサン・ノット指揮リヒャルト・シュトラウス「エレクトラ」が演奏会形式で上演される。 ミューザ川崎シンフォニーホール R.シュトラウス「エレクトラ」特設サイト R.シュトラウス「エレクトラ」特設サイト ミューザ川崎シンフォニーホール〔2023.5/12(金)〕、サントリーホール〔2 www.kawasaki-sym-hall.jp 昨年のサロメに続く公演で...
前回記事で取り上げた前奏曲冒頭部分は、そのヴァリエーションが全曲中に4回現れます。最も印象的な音楽ですので、これが現れると誰もが特別な感覚を覚えます。出現箇所のシチュエーションを探りながら、音楽的にどのように展開されているのか見てみたいと思います。長くなりそうなので4回に分けて語っていきます ヴァリエーションの一つ目は全曲中で大きな転換点となる、1幕5場トリスタンとイゾルデが死の薬、もとい愛...
10月22日と23日、大阪フィルハーモニー交響楽団第561回定期演奏会が開かれる。 大阪フィルハーモニー第561回定期演奏会 | 大阪フィルハーモニー 指揮:尾高忠明 メゾ・ソプラノ:池田香織 ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲 ワーグナー/ヴェーゼンドンク歌曲集 ワーグナ www.osaka-phil.com 尾高さんと大フィル、そしてソリストが池田香織でヴェーゼンドンク、黄昏ときたら期待...
本稿は約13年前、新国立劇場での「トリスタンとイゾルデ」初上演の際に記したものである。今見ても大筋で自分の理解と変わっていないので、本日(2023・5・22)マイスターワーグナー生誕210年を記念して公開してみることにする。「簡潔」に理解できるかは、ちょっと疑問だが、皆様の参考になれば嬉しく思う。 ⇩ では、スタート!! 「トリスタンとイゾルデ」について書かれた本は世間に山ほどあふれています...
あれは忘れもしない2016年7月15日。。新国立劇場高校生のための鑑賞教室「夕鶴」最終公演を指揮し終えた私は、出演者、合唱で活躍してくれた子どもたちとの別れもそこそこに、急いで劇場を飛び出した。飯守泰次郎指揮関西フィルハーモニー管弦楽団『トリスタンとイゾルデ』3幕のコンサートがその日の19時からシンフォニーホールで行われるからだ。ところが京急がノロノロ、なんと大阪行きの飛行機に搭乗できなかっ...