itozaki_kei／イトザキ ケイ
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読書、歴史、軍事、TRPG、サッカーが好きだがどれも浅い人。毎日のなかでふと思ったことや気になったこと、読書メモなどをつぶやいています。TVの実況が多く、RT含めて連投することがあります。現在病気治療、療養中のため、返信などが滞ることがあります。どうかご容赦ください。
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今回の改元でなんとなく感じる高揚感を鑑みるに、昔の人たちが改元を望んだり、実際に改元することで気分を変えようとしたのがなぜか、なんとなく分かった気がする。昔は天変地異や戦乱も山ほどあったわけで、そういう負のイメージをリセットしたかったんだろうなー。
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今年の大河、自分が見てて感心するのは、どの登場人物にもいいところと悪いところがあるっていう、言ってみればごく当たり前のことを、手を抜かず描けていること。この辺が文学的といえるのかもしれない。通俗娯楽作品って、作劇の都合上キャラクターを単純化しがちなので。
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全員赤で揃えた織田愚連隊が出てきた時点で、これは間違いなくトンチキ大河ですよ、お好みに合わない方はこの辺でどうか…って示された気がした。こういうのはなるべく早く、きっぱりしてる方がいいので賛成。
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ああそうそう、『龍馬伝』といえば、伊勢谷友介の高杉晋作が衝撃的だった。なにしろ第二次幕長戦争における小倉攻めを、着流しで三味線弾きながら無双するんだもの。あそこまで割り切って「ぼくのかんがえたさいきょうのたかすぎしんさく」をやられたら、大笑いしながら拍手喝采するしかないw
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さりげにこの辺りの描写がえぐいのは、これまで今川に蔑まれ、虐げられてきたはずの松平衆が、同じ家臣団の一員である服部とその一党を、同じように蔑んでるところ。しかし松潤元康にはそういうジモティー的偏見はないので、松ケン正信と服部党は、重要かつ困難な任務に当たってる大事な家臣。
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ああそうか、実朝くんの本当の悩みは、自分がひとりぼっちに感じるってことだったのか。鎌倉で一番高い位に就いても、誰かが勝手にすべて決めてしまう。でも、同じ悩みを持った人間が過去にも未来にもいる、だからお前はひとりじゃないって教えられて、ようやく救われた気持ちになれたんだ。
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おお、ふたりの足さばきがちゃんと違う！神道無念流は基本ベタ足で進退し、対する北辰一刀流は軽快さ重視で軽くかかとを上げるという対比。これは地味にうまい演出。
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このシーン、政治的闘争に敗れて処罰される時政おじさんには明るい陽の光が当たり、彼に勝ったはずの義時くんは深い影で覆われてるのが、演出として実に上手い。かたやほとんどすべてを失ったがゆえにある意味身軽になった父と、そのためにさらなる重荷を背負うことになった息子の残酷な対比。
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今回、役者の芝居でいいなーと思ったのは、吉沢栄一と出会った時のつよぽんケーキさん。栄一の言葉を受けて視線を泳がせたあと、返事を返すまでの間がとても良かった。あれだけで、徳川慶喜という人物の複雑さが表現されてたもんなー。
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セクシー八田の台詞、「悪禅師」は、彼なりに全成への敬意を示したんじゃないかなー。中世の「悪」って言葉には、常識の枠を超えたすげーやつって意味もあるので。
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服部党の面々がほぼ野盗みたいな連中だっていう描写、時代考証の平山先生からのアドバイスを受けてのことかな。しかし外見や普段の荒っぽさとは裏腹に、仕事はできる様子。こういうの、なにげにカッコよくない？
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これまでBSでハセヒロ＋吉岡、あといけまっつんでやった金田一とか、満島ひかりの乱歩ものとかで得た経験が、今回の『露伴』で炸裂した気がする。
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時政おじさんとりくさんが決定的にまずいのは、義時をはじめとした幕府首脳陣の反対を押し切り、鎌倉殿たる実朝くんを騙すようにしてまで畠山討伐を進めることで、自分が執権として権力を振るえる地盤そのものを崩してるのに気づいてないこと。
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ちょっとイヤな予感してきたんだけど、前回の実朝くんの決意である「安寧の世を作る」っていうやつ、実はめっちゃふわふわしてない？願望と現実のすり合わせができないまま、思いつきを実行してるだけに見える。本来は実務家である義時くんからすると、余計にイラッとするだろうなー。
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今年の大河なんかトンチキやりまくってるけど、根っこに「ヒャッハー！戦国時代は地獄だぜー！」っていうもっともらしさがちゃんとあるんで、その中で悪戦苦闘する松潤元康や家臣たち、有村瀬名や子どもたち、さらにいえば敵に回ってる溝端氏真なんかの姿にも納得がいく。
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実朝くんを大事に育てた結果、彼がいま立ってる場所が多くの犠牲によって成り立っていることを知らないまま、正しいけど薄っぺらいモラルの持ち主になってしまい、北条を始めとした周りの人間と決定的なずれを生んでしまったのが皮肉すぎる。
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時政おじさん、息子と娘の裏切りには激おこだけど、いまの鎌倉の政治的状況の複雑さはほとんど理解してないのよね。そして実衣は政子ちゃんを責めるけど、その言葉の中身が自分にも当てはまることに気づいていない。右往左往してる新納全成が、おそらく一番分かっているのがさらに辛い。
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中世の武士の一族って、族滅といいながら滅ぼされるのは嫡流とその関係者で、傍流は生き延びるパターンがほとんどだと思ってたので、比企がホントに一族滅ぼされてたのは意外だった。
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「攘夷」という、幕末政局における政治的パフォーマンスのためのキーワードが、多くの人間を苦しめ、殺していくたちの悪い呪いと化した過程を丹念に描く今年の大河、すばらしいとしかいいようがない。
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今回見ててびっくりしたのは、実朝くんがよしもりんを始めとした和田一族の滅亡について、自分にも責任があるってまったく思ってなさそうなのが分かったこと。あれだけの惨禍を招いたのを、ただ北条一門と義時くんが悪い…って思ってるとしたら、やっぱり鎌倉殿としては不適格だわ。
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いまのバラエティー番組の大半は、「芸能界という内輪のｷｬｯｷｬｳﾌﾌ」をコンテンツにしてるんだよね。その内輪に入った気分になれない人にとっては、単なる賑やかしにしか見えない。
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時代考証の坂井孝一先生が「実朝有能説」を取ってたんで、自分も勝手に「幾多の犠牲を出しながら、ついに登場した新世代の将軍・実朝に希望を見出し、彼を全力で支えようとした義時が、雪の鶴岡八幡宮で絶望のどん底に叩き落される」という展開になるかと思ってたのよね。
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今回の件、なにが問題かと言えば、正室である瀬名に許可を取ってないところ。武家の正室は家の奥向き、家政全般の総責任者であり、夫が側室を取る場合でも、正室が認めた上でのこと。単純な不倫どうこうの話じゃなく、総責任者不在のまま、勝手に人を入れたことが大問題となる。
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今回は松ケン正信と山田半蔵が飛び抜けてすばらしかった。どちらも初登場からがっちりキャラ立ててきて、しかも任務が失敗することでさらに強調してくる念入りな仕掛け。そして彼らの作戦を見事に粉砕してのけた、野間口さんの鵜殿長照がまたすばらしくカッコよくて…。いやあ、いい回だった。
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姉や息子を含めて、周りの人間がそろって義時くんに面倒を丸投げしてきた弊害がはっきり表れてるんだけど、その人たちはいまだにそのことに気づいてないのよね。自分たちがよってたかって、平凡で善良なな若者を真っ黒な怪物に仕立て上げてしまった責任を、まるで認識していない。
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今年の真田信繁の場合、彼こそ武田の末裔にして真田の末子、乱世の申し子とでもいうべき存在であり、結果的にはその乱世を終わらせるための水先案内人になってるのが面白い。しかも彼自身の出番はそれほど多くなく、台詞はそれ以上に少ないのに、存在感と説得力は抜群。
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鎌倉殿という独裁者は確かにろくでもないんだけど、彼という重しがいなくなったと思った途端、誰も彼もが思いもかけず権力欲をあらわにしてしまう展開が実にえぐい。どんなに善良でも誠実でも仲が良くても、自分がてっぺんに立てるかもしれない…という極彩色の夢は人を狂わせるのか。
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ここしばらくのNHKは戦前から戦後、昭和30年代あたりまでのドラマを定期的に作ってて、制作陣はちゃくちゃくと経験値増やしてるなー。これも時代劇の一種なんで、知識と経験の蓄積は大事なのよね。その集大成がクドカン大河になるのかしらん。
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ここでマーシー藤孝がボンバーマンのもとにいるってことは、ムカイリ義輝の評判が落ちてるのは三好や松永の謀略ではなく、実際に将軍としてふさわしくない振る舞いがあるってことなのね。でも、これまで越前にいたハセヒロ光秀と視聴者は、その事実を目の当たりにしてないというずれがあるわけだ。
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ああ、仁田殿のSOSを忙しさにかまけてついスルーしてしまう義時くん…。彼の変化は、こういうところにこそ現れてる気がする。以前の親切で気のいい若者のままだったら、とりあえず話を聞��ぐらいはしたんじゃないかなー。
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後白河帝が現代に現われたら、いともあっさり順応してヒップホップとかはじめて、喜々としてターンテーブル回し始めるんじゃないだろうか。クラブカルチャーめっちゃ好きそう。
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松潤家康も空誓上人も、この和睦ですべてが元通りになるなんて信じてないのが分かる、目線のやりとり。それでもいくさは止めなくちゃいけないから、たとえこのあとなにがあっても和睦する…という、苦しい決断をしたリーダーたち。いいシーンだ。
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首桶さん！首桶さんじゃないですか！今年も大河出演おめででとうございます！しかも今回は片岡愛之助さんと夢の共演！すばらしい！これからも登場のチャンスはたくさんあると思います！期待してます！
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もしかして、馬に乗ってるハセヒロ光秀自身がいまや麒麟であり、平らかな世を作ってくれる誰かを探してさまよっている…みたいなオチなんだろうな。光秀は概念となったのだ。
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今作の明智光秀という役と、長谷川博己という役者の組み合わせのおかげで、物語の主人公でありながら、いつどこで何をしていてもどこか座りの悪い、永遠の異邦人とでもいうべき雰囲気があるのよね。これが実に絶妙な塩梅で…。
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あのさー、子どものころから歴史が好きで、難しい本を一生懸命読んでたっていう人を、お笑いノリのまんまでいじらないでくれるかなー。そのノリを自分たちの生活に持ち込んで、本を読む子どもをからかう子どもや大人が実際に出てくるんだから。そんな状況で「子どもが本を読まない」っていわれても…。
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ネット上の炎上めいた論争って、自分の考えに近い意見の中で一番きれいなものを取り上げ、対立する意見の中では一番汚いものを持ってくるっていうことになりやすい。それを個々人が一斉にやるんで、収拾もつかなければ妥協点も見出しようがなくなるんだよなー。
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しかもいいところがあるからいいことができるわけでもないし、下手すると良かれと思ってやったことが悪い結果を招いたりする、逆に、悪いところがあるからこそ何事かをなしえたりする。そういう人間の矛盾や限界、意外性や可能性を、さらっと描けてるのよね。
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で、これのなにが大事かっていうと、最終的にそういう世界をブレイクスルーする存在こそ、主人公たる松潤元康、家康であるってこと。「戦国乱世を終わらせた英雄・徳川家康」っていう題材にとって、地獄度が高ければ高いほど、主人公が光る仕掛けなのよね。ここ通俗娯楽作品として大変重要。
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このカット割り、ケーキさんと家康様が直に対面してるように見えるね。終わらせる人と始めた人の、時空を超えた対話。
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中世日本の流罪って、送られる場所は指定されるけど、衣食住は基本的に自分でなんとかしないといけないので、そんなに優雅なもんじゃなかったはず。流罪にされる時点で本人の所有物、財貨や所領なんかは没収されてるんで、関係者に支援してもらうか配流先で支援者を見つけないとたちまち干上がる。
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義高くんにすっかり恨まれてる義時くん。彼は基本的にフレンドリーな人間なので、信頼されやすいというメリットはある反面、裏切った（と思われた）ときはいっそう恨まれるのよね。佐藤広常のときはたまたま本人に恨まれずに済んだだけで、画面の外で彼の縁者に恨まれてても不思議じゃないよなー。
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第1回から感じてたんだけど、栄一の世界は明るく開けてて、慶喜のそれは暗くて閉じてるのよね。徹底して対比させてる。
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ああ、実朝くんも成長したなー。義時くんの力の理論に対し、だったら日本で一番力のある上皇様に頼るから…って言い負かされちゃった。実朝くんは政治家として成長した替わりに、人を信じる心を失ってしまったのか。これもまた繰り返しか…。
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近衛前久を主人公にした、戦国公家放浪記なんてどうだろう。 #文化系大河ドラマ あの人、都で貴族としての仕事をこなす一方で、上杉謙信と仲良くなって関東に行ったり、自分も戦に参加してたりするし。戦国大河は多いけど、公家や朝廷の目線で描いたものはないので新鮮かもよ。
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つよぽんケーキさん、自分が気に入らない相手、特に愚かだと断じた人間に対しては徹底して塩対応で、頭は良くて判断は速い一方、粘り強さが求められる交渉事などにはおよそ向かないっていうのが、この段階ですでに表現されてるね。
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ニュースかなんかで流れる世界各地の紛争の映像に出てくる、銃火器を派手にぶっ放していながらあまり錬度が高くなさそうな、でも異様なまでに場慣れしてて服装もまちまちな民兵達を見てると、鎌倉末期から室町あたりの悪党や野伏、溢者とか足軽なんてのは、もしかしてこんな感じだったのかと思ったり。
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実朝くんは素直に上皇様と朝廷を信じていられるんだけど、ある程度実像を知ってる義時くんや政子ちゃんからすると、このまま鎌倉が京の下につくのは、結局のところ平家が大きな顔してた時代に逆戻りすることになる。下手するともっと前、武士が帝や貴族の下僕だったころに戻りかねないのよね。
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なんだかんだで信長コロコロにも成功はしてるので、能力は高いんだけど、メンタリティーが一般人のままなので、オカジュン信長や松潤家康、ムロ秀吉といった異常人たちの世界ではやっぱり生きていけなかった…という解釈がしっくり来る酒向光秀。
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大河見る見る。前回のハセヒロ光秀の「つまるところお金ですよね」っていう発言、中世日本人が信仰の意味を問われて答えたセリフとしては、相当過激だよなー。
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同感。いまダメダメだからこそ、やがてくるだろう成長や飛躍の瞬間が大きなカタルシスになる。今年の大河でやってるのは「歴史上の英雄の偉大なる生涯」を描いた伝記ではなく、「ある若者が幾多の失敗や苦難を乗り越えて何者かになる」っていう娯楽作品ですよ。
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柴咲コウのヒーロー力、高橋一生と三浦春馬のヒロイン力を満喫できる上、菅田将暉のトンチキ力まで楽しめる超娯楽大作 #好きな大河ドラマを雑に説明する サダヲもいるよ！
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相撲における横綱っていうのは、本来の最高位である大関より上の枠外レベルの存在なので、ここで一番になってる人が大関と言われてるのは正しい。
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ああそうか、尾高のあにぃはこれで兄弟姉妹をすべて失ったことになるのか。弟ふたりは外国が来たことによって起こった戦で、妹はやはり外国から持ち込まれた病で。その結果、長子である自分が最後になってしまった悲しみと辛さたるや…。
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ああそうきたか。溝畑氏真は大国・今川氏の当主としての重荷を捨てた替わりに、妻を愛する心の余裕を持つことができた。しかしそれは、いままさに三河を束ねる松潤家康には許されない。いちばん大事な家族、妻や子をどんなに愛していても。
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あ、且元の出した三箇条が徳川方から出たわけじゃなく、あくまで且元の私案でしかなかったっていう学説を、ちゃんと盛り込んできた。さりげに考証すごいなー。
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いま再放送の大河見てるけど、阿部信玄の「弱き主君は害悪なり���っていう伝言、松潤家康への遅効性の毒みたいに効いてるね。基本的に劣勢な側は、ただ耐え忍んでもそのままジリ貧になるという焦りが生まれるので、なんとかして一発逆転を狙いがちなのよね。
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さっきのガッキー八重のセリフ、「嘘を付くなら命がけで」は、のちの義時に求められる資質だよなー。みたにん、周到に布石を打ってる。
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真面目な話、この新バージョンの亀梨菊田もかなりいい感じだよなー。彼ほどのスターを起用しながら派手に活躍させることはなく、あえて抑えた芝居と役回りを任せることで、これまでになかった新しい魅力を引き出せてるのでは。
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あと、もうひとつ盛り込まれてるのが、誰かと誰かの間に抜き難く存在する格付け意識。武士は庶民を蔑むし、今川は松平を蔑むし、松平は服部を蔑む。ちょっとでも相手の方が下だと思ったときの容赦なさ、傲慢さはちょいちょい顔を覗かせてて、戦国の世の地獄っぷりをさらに強調してくる。
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ああそうか、川口帰蝶が染谷信長の保護者みたくなってるのは、最初の夫である土岐の御曹司に逆らわず、ただ従っていた結果として死なせてしまったことへの悔いがあるのかもなー。今度こそそんなことにはさせないって覚悟が、再婚を決めた時に生まれたのかも。
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そういえば今週の大河で地味にはっとしたカットがあった。元康が切腹しようとして忠勝や小平太と話してるシーンで、脇差しを握りしめてる手が一瞬映る。その手は出陣のとき、愛妻・瀬名が無事の帰還を祈って口づけてくれた手。いまはその同じ手に、切腹するための脇差しを握らなくちゃいけない。
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守り切れないなどの理由で自ら城を焼き、破壊して敵に使われないようにすることを、当時は「自落(じらく)」といいました。山県さんの台詞の中にさらっと出てきたね。
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菅田将暉と田中泯のやりとり、すばらしいなー。ふたりの短い会話だけで、両者の性格と互いへの好意がちゃんと見えた。そしてラストカット、秀衡のアップで「やっぱりこの人も単なる善人じゃないな」と分かるのがまたいい。
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池上俊一『パスタでたどるイタリア史』面白かった。中世から近世のイタリアの庶民にとって、パスタは「めったに食べられないご馳走」であり、それ(だけ)をがっつり食うのが夢だった。対して王侯貴族や大商人にとっては、肉料理メインの晩餐の前菜のひとつでしかない。 #読書 #メモ
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松潤元康を視点人物、つまり視聴者に近い目線を持った人物として描くために、幼い頃から駿府という都会で暮らし、いろいろな問題を知らないまま育ってしまった、現代日本人に近い感性の持ち主に設定してるんだろうなー。
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いわゆる「歴史ファン」を真面目で高尚、歴史から教訓を得て…みたいなものに規定してて、それ以外のたとえば漫画やゲームなんかの、フィクションから入った歴史好きを表現するちょうどいいことばがなくて、とりあえず「歴女」にしちゃってる感じ。それが実体とずれてても気にしてない無神経さ。
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この落城した城の場面が画的にすごいと思ったのは、ぜんぶが泥の色になってて、たくさんの遺体が単なるモノにしか見えないこと。
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いま気づいたんだけど、北川茶々にとっては松潤家康は「母との約束を守らず見殺しにした男」だけど、ムロ秀吉も「母と家を滅ぼした男」なわけで、同じく復讐の対象になりえるよね。
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敵に回せば厄介だが、味方になっても頼りにならない。それが越後上杉である。そのくせ気軽に約束とかするんでまことにめんどくさい。
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ふと思い返すと、ケンワタナベが『ラストサムライ』で演じた勝元って、西郷がモデルというかモチーフだったよなー。つまりさっきの相撲は西郷vs西郷。そしてその様子を伝えるナレーターも西郷だったという、NHK冬の西郷大感謝祭だったのね。
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いま気づいたけど、義時くんが泣く時って、大事な誰かが自分のことを認めてくれた、受け入れてくれた時なのね。八重さんの「おかえりなさい」に泣き、尼将軍政子ちゃんの大演説に泣く。実は彼、誰かから、もしかしたら女性からの愛情にとても飢えた子どもだったんじゃないかしらん、
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お田鶴さんが尼削ぎにしておんな城主になるあたりといい、椿が好きだって設定といい、これって今作の制作陣による『直虎』リスペクトじゃないかなー。あと、主人公たちと彼女は決して簡単に「勝者／敗者」なんて割り切れるようなもんじゃなく、その違いは紙一重に過ぎないってことも示してる。
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結局、井伊は家老吹越に汚れ仕事をやらせることで命脈を保ちながら、その負い目を認めたくないんで悪者扱いしてるんだよなー。それが一種の必要悪である以上、このあとも続くだろうし、自分の次は息子一生が同じ目にあわされることも分かってる。
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それがよく表れてるのが、とにかく人の命が軽いこと。上は萬斎義元から、下は名もなき庶民や服部党に至るまで、めっちゃ簡単に死んでいく。去年まで大河準レギュラーだった名優、首桶さんの出番があまりないぐらい軽い。
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一方で、敵は単なる邪魔者でしかなく、チャンスがあれば喜々として叩き潰せるのがムロ秀吉。実際のところ、彼の方が人間���信の気は強いよね。けどそんな彼が松潤家康に「ホントに従わないの？」ってささやく辺り、やっぱりこいつ、家康のことけっこう好きだろう。貴重な例外といえる。
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かつて我が子を殺されたのが挙兵のきっかけのひとつだった鎌倉殿が、いまや赤子を殺せと命じるようになったんだなー。そしてその鎌倉殿に従うしかない義時くんの家には、金剛ちゃんとたくさんの子どもたち。さっきの大姫と万寿といい、子供たちの対比が残酷だ。
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ここでひときわえぐいのは、阿部信玄が松潤家康に伝えた「弱き主君は害悪なり」も、家康を城から引っ張り出す策として機能してるところ。すでにあの段階で布石を打っていたわけだ。
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政治を知った上できれいごとを貫き通し、そのためなら奇手奇策を使うことをためらわなかったジゴロー・カノーと、元政治部記者でありながら政治を知らず、純粋蕪雑なスポーツバカのままでいるまーちゃん。ふたりの違いがはっきりと出た瞬間だなー。
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『龍馬伝』のたけるん以蔵で印象的だったのは、捕吏に追われて逃げ回り、捕まるまでのシーン。町屋の中庭かどこかで、天日干ししてあったたくさんの赤い傘を蹴散らしながら逃げ回って、最後は大勢に取り押さえられる。追い詰められた野生の獣が人に捕らえられる、悲しくも美しい場面だった。
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確かに松潤元康は頼りない主なんだけど、一方で彼は戦国乱世の過酷さ、めんどくさすぎる地縁血縁、やったやられたとかあいつよりこっちが上だ…みたいなものを知らないまま育った結果、妙な偏見を持たず、まっとうすぎるほどまっとうな価値観を持った、希少な人物でもあるのよね。
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『いだてん』と『青天』がどちらも上手く行ったことは、日本近代史を描くNHKドラマにとっては福音であり、呪いにもなるんだろうなー。お手本である反面、比較対象にどうしてもなっちゃう。
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隠し田さん「去年に引き続き、今年も出演できて嬉しいです」
首桶さん「もうすぐ私の出番も来る…かも？期待しててください！」
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今年の大河で「吉沢亮って力のあるいい役者だなー」と改めて感じてるんだけど、いま読んでる横溝正史『犬神家の一族』で、青沼静馬を演じてくれないかしらん…と妄想。あの役は、元が美形じゃないと成立しないし、その上で顔以外の目、声なんかで芝居しなくちゃいけないので、人を選ぶんだよなー。
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しかし今年の大河、企画自体が面白いというか興味深い。
・主人公と題材は超王道
・主演はジャニーズの超人気タレント
・脚本はトリッキー、演出は漫画的
・物語自体は（いくつか例外はあるとはいえ）定番を踏襲
こんな風に、定番と挑戦をミックスしてるのよね。
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でも、大河ドラマ大好き民としては、時間をかけて見てきたからこそ感じる面白さって間違いなくあると思ってるので、エンタメがすべて速効性を求められるようになるのはヤだなー。
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出た北川茶々！ところでこのシーン、人が弓の稽古してるうしろから銃を撃つっていうだけで、彼女がまともな武士の作法を知らないまま育った娘であることがよく分かる。一歩間違えれば誤射するぞ。
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小田原のみなさんが「後北条氏を大河に」ってお願いしたら、NHK側から「マイナーなのでなし」みたいなこといわれたって話をどっかで読んだなー。すごい歴史観だと(あまり良くない意味で)感心した。
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隙あらばアドリブかまそうとする大泉洋と、隙あらば『鎌倉殿』ネタのボケをかまそうとする三谷幸喜。生放送の敵とでも言えそうな、実にろくでもないコンビ。
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井伊にとっては労働力ゲットでいい話だけど、この人たちのかなりの割合が、よその領地から逃散してきたんじゃないかなー。けっこう危ういことしてるんだけど、そのことに気づいているのかいないのか。
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これだけのキャストをそろえてやってるのがガチの三文芝居ってあたり、逆にすごいかもしれない今年の大河。いい役者の無駄遣いという意味では『天地人』を越えつつあるかも。
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原さんは烈公大好きマンだっただけに、いまだに攘夷だのなんだのっていう幻想に囚われてる連中にとっては、いっそう許しがたい裏切り者に見えたのかもなー。しかしこうやって大事な側近を失っていくことで、慶喜の政治力も着々と落ちていったわけだ。この難局のさなかに。
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「世は変わった」というなら、いま実朝くんや泰時くんが甘い理想を語れるようにしたのは、生きて苦しみ続けてる義時くんや、死んでいった皆さんがいたからなのよね。変えるなら変えるでいいけど、そのために負うべき負担や犠牲も自分たちで負わなくちゃならない。大江さんが言いたいのはそういうこと。
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ノリノリで戦ってる染谷信長の姿を見ると、この人は誰かに命じてなにかをやらせる大名とか天下人じゃなく、自分で体を動かして働く、普通の武士や漁師、職人なんかになれた方が幸せだったのかもなーと思ったり。
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