itehari
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これって浮気になる？
笑顔で硬直したまま頭をフル回転させた。抱きしめている身体はやわらかく温かい。ちゅ、と小さい音を立てて、桜色のくちびるが俺の頬から離れてゆく。澄んだ瞳と視線があう。
「ありがと」
「……イーエ！」
だめだ、背後にいる恋人を振り返れない。冷や汗が止まらない。
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「サインください」
洋菓子屋の前だった。無い勇気を振り絞って声をかけると、街を守って負った怪我の残る彼は、人集りの中でふと振り返った。左腕に巻かれた包帯が痛々しい。琥珀色の瞳を一瞬大きく見開いた彼は、すぐに目を細めてにこりと笑っている。
「いいですよ。どこに書きます？」
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「あー、すんません。ちょうどシャワー浴びようとしてたんスよね」
鍛えられた上半身を露出している彼はそう言って、玄関を開いた姿勢のままへらりと笑った。今日は機密資料を届けに来ると伝えていたのに。ときどきいい加減なところのある男だ。
「これ、次の任務の資料ね」
「どーも」
「口頭で
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呆気にとられる俺の手を引いて、楽しげな恋人はスタスタ歩いている。
「まって、デートは？どこ行くと？」
「私の家」
「……なんで？」
振り返った彼女は俺を見上げて、美しく目を細めた。
「子供にはできないことを一緒にするため」
耳もとで囁く好きな女の声に、俺の羽はぶわっと羽ばたいている。
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「隙ありすぎませんか」
「俺のことです？」
「ええ。また撮られたでしょ」
「ああ……そうでしたね」
隣を歩く彼は、アイウェアの向こうで琥珀色の瞳を細めて笑った。心底どうでもいい時の表情だ。
女性と寄り添って歩く彼の写真がSNSで拡散されている。相手は彼と同職の、綺麗な人。
「後ろめ
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スミマセン…🔥さんじゃなく、ぎゆしのです。履歴見たらこれ書くのに50日かかってた😇ダウナーだ、きつかった😇
🔥さんじゃないので別の🗝です。ヒント書いてます。気が向いたら方のみよろしければー！
そしてやっぱり私は🔥さんが書きたい！
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「あの……あれに他意はなく……というか避けるのもひどいですし……」
「……」
「本当にごめんなさい！俺はあなただけやから！」
「……」
「なんでもします！なんならここで裸踊りする！」
必死なあまりふざけたことを抜かす俺をじとりと横目に見た彼女は、スタスタと歩いてゆく。遠のく細い背中を
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見てうなだれた。
デート中の恋人が他の女性から頬にキスされるのを見て、嫌な気持ちにならない人はきっと少ない。俺やってそんなん見たら嫌や。
とはいえ普段の恋人ならきっと、仕方がないなあと許してくれる。だけど今日はだめな気がしていた。なんせ最近は俺の都合で会う予定が五回連続でおじゃんに
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なっていたし、だかれたい男ランキングという迷惑千万な番付で雑誌に載って話題になったからだ。不可抗力だけど、彼女をもやもやさせることしかしていない。
こんなに好きなのにうまくいかない。抱きしめたいのもキスしてほしいのも彼女だけなのに。
羽をへたらせてトボトボと恋人の後を追っていると、
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視線をあげた。彼はいつもの軽薄な笑みをたたえているけれど、羽は喜びを抑えきれないようだった。
「すぐ帰る」
背を屈めた彼は耳元で呟いて、あっという間に飛び去ってゆく。
ごめんなさいと謝るひよこのイラストを思い返して、一人笑いながらスーパーに向かった。鶏肉が好きな恋人は、よく食べる。
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彼女はぴたりと歩みを止めた。くるっと振り返った恋人は目の前まで来て、不機嫌な猫みたいに俺の手を握った。
「……どんなときも人を助けるところ、大好きだよ」
「……」
「キスされたことは……嫌だけど、怒ってはいない」
小さい女の子だし、ほっぺだし、と口を尖らせた恋人はそっぽを向いている。
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さっきは事故りそうだった子供を羽で助けた。ありがとうのハグをしたいと言われて、もちろんとしゃがんで腕を広げた俺の胸に飛び込んできた女の子は、おしゃまにも俺の頬にキスをした。まさか恋人の目の前で小さいレディにキスされるとは思わず、いつもの笑顔で俺は果てしなく動揺したのだった。
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「……ゆるしてくれる？」
眉を下げて恋人を見下ろすと、彼女は仕方がなさそうに笑った。ちょんちょんと俺の服を摘んでいる。
言外に屈んでと言われていることを察して、恋人に顔を寄せた。俺の手を握った彼女のくちびるが頬にふれて、ちゅ、と小さい音がした。
「…………エッ」
「ゆるそうかな～」
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個性ダチョウのヒー口ーゆめ主と🦅の妄想を楽しんでる。二足歩行生物として世界最速の鳥だから地上だとホより速いし、あの通り首が長くて目が大きくて美人なんだけど、致命的に記憶力が悪くて挙動不審なんだよね…そして走ってる何かを見ると発作的に疾走しはじめちゃうことがあるから、🦅は空からその
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どこか心許なさそうな表情をしている。
「でもたぶんその人、これから家に帰ってチキンソテー作って待ってると思いますよ。やっぱり甘いものは欲しいですよね」
「えっ」
「無事に帰れば怒られないはずです」
しょげていた表情を明るくして、彼は嬉しそうにしている。
ふと頬を撫でられる感触がして、
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「ええ。大事な人と食事する約束でした」
「それにしては浮かない顔だ」
「予定がなくなっちゃったんです。でもあなたのサインをもらえたので、まあいいかな」
手帳を受け取って笑った。夕闇の街に、赤い翼が映えていた。気づけば周りを取り囲む人集りは消えている。
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右手でサインをしている。まったくガタついているようには見えない、器用な文字列。
「漢字あってます？」
「完璧です」
「特別にひよこの絵も描いておきます」
なにそれ、と笑ってしまった。意外とお茶目なところのある人らしい。ひよこの出来は絶望的だけど。
描き終えた彼は、手帳をじっと
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「……じゃあ、この手帳の今日の枠に」
「はいはい。お名前は？」
フルネームを答えると、彼は右手にサインペンを持ってまた笑った。
「ごめんなさい、俺いま利き腕動かないんですよ。ちょっとガタガタするかも」
構いませんと首を振った。赤い羽が一枚飛んできて、手帳を支えている。彼はさらさらと
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見下ろしている。夕方の路地裏は紫がかっていた。周りを囲んでいた人は少しずつ減っている。この人の頑張りで、街の夜は今日も静かに更けてゆく。
「特別な日だったんですね」
赤い印の付いた今日の日付をペン先で指して、彼は笑った。枠の中には今、サインと不恰好なひよこのイラストが収まっている。
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「……奇遇ですねえ。俺もそうだったんです。埋め合わせをしようとしたんですけど、これじゃあ怒られますかね」
閉店間際の店で買ったらしいケーキ箱を見せて、彼は眉を下げている。頬や口元の傷を覆うガーゼに血が滲んでいる。
「……さあ」
小さく呟いて、手帳を鞄にしまった。目の前にいる彼は、
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「それ以上こっちの領域に踏み込んでくるな」
と、彼の表情は言っていた。ニコリと笑う顔は、わざわざ言葉にされなくてもそう思っていることがわかるほど白々しかった。
そんな身勝手はゆるせない。
夜の歓楽街で、彼はしららかな月のように孤独なようだった。
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RT たに様の🔥さんが衝撃的に好きすぎて、狂気の初はいゆパロ書かせていただきました。たに様、お優しい言葉をありがとうございました…また作品拝見して爆発していますありがとうございます…ｳｳｯｽｷﾀﾞ…しばらく20↑のパスで公開します。たに様の漫画見てからぜひに！
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ホ、もろもろ落ち着いて数年した頃に突然結婚してさすが速すぎる男と周りから言われてへらへらしながら「彼女可愛すぎるからプロポーズしちゃいました〜」(※実は13年付き合ってる)みたいなパターンにすごい夢見てる 恋愛してる暇などありませんがみたいなツラして好きな人めちゃくちゃ囲い込ん字数
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「ほんと？じゃあ夜ご飯つくるね」
嬉しそうな可愛い恋人を抱きしめると、やわらかくて温かい。羽で頬をくすぐると、彼女は幸せそうにくすくす笑った。
一緒に過ごせない夜は俺の代わりを務める人形が、やれやれと天井を見上げている。
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「人を大事にするのが苦手なホ」の話のまとめです こうしき終わったら完結させたいきもち……
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「うう…！」
次の出社が気まずいと嘆く恋人の細い腕をシーツに縫いつけて、潤んだくちびるを塞いだ。彼女は猫みたいな声をあげて、薄暗い部屋の空気が湿った。
すべては予定の時間まで気づかないほど夢中になっていた俺が悪いけど、今は許してほしい。
お叱りは後でいくらでも聞くので。
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RTの話の一場面を絵にしてくださいました🤦🤦🤦
たにさんの絵に悶え狂う→話を書かせていただく→まさかの絵にしてくださった→いてはりもんどり打って大歓喜……
やばいです本当に好きだ やかましい愛はaltへ。たにさんありがとうございます😭😭😭
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#悠久と君3
芍薬さん（
@shakuyakuyume
）と一緒にお邪魔します💐合同誌を頒布する予定です。既刊本の再頒もあります📖
《春お1》でお待ちしております！
🛒 ▷▶︎▷ 13:30頒布開始（予定）
※サンプルなどの詳細は追々、再びツリーに下げていきます！
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内容はうすくてあれだけど、書きました。副題は大i正i壁iドiン（真顔）。全i体公i開なのでどなたでも読んでいただけます。本当にお花i畑な、情i緒があまり足りていない話ですが、お暇つぶしに〜
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#ワードパレット作りました
二人きりの孤独をテーマにつくってみた。
文でも絵でもなんでも、お気に召したらご自由に持ち帰ってお使いください！
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芍薬さん(
@shakuyakuyume
)に捧げます🧜♀️♡
色々ギリギリ……アウトかな……ソワソワ。最後のページは、なんというか、私の好きな詩です！参考にしました！
人魚姫の標本①
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アカウント整理すると言いながらまだ何もしておりません 中途半端でごめんなさい！ しかし今年も萌えと夢とときどき素敵な狂気をたくさん吸わせていただき、初のリアイベ参加させてもらい、いろいろな方と楽しくお話しさせてもらって幸せでした 深謝の極みです 皆さまよいお年を🐲
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本格的にマジで虫が無理な彼女の家に虫が出て、やばい叫びながら胸にしがみついてくるのがおもろ楽しいからふざけて一緒になって「キャア〜〜(笑)(笑)(笑)」て抱きしめ返すホ ほんと無理お願いどうにかしてと言われてハイハイと言いながら羽でベランダから逃してあげる この羽は問答無用で洗われる
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説明したいことあるがあるの。部屋あげてくれる？」
「メールじゃダメっすか」
「漏洩したら困る内容よ」
オフだから寝ていたのかもしれない。気だるく乱れた髪の隙間から、琥珀色の鋭い瞳が私を見下ろしている。
彼は小さい頃からよく躾けられている男だ。断るという選択肢が無いとわかっている
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