いりや/古怒田望人Ph.D.(they/them/いりや)@『現代思想』9月号寄稿
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Ph.D.(人間科学)/Drag・Genderqueer/レヴィナス/現象学/レオ・ベルサーニ/セクシュアリティ研究/トランス研究/哲学サロン代表 @lafraternite12 /ポケモン/『現代思想』『ユリイカ』等寄稿 /ツイート転載禁止/ お仕事のご依頼→ilyaunetrace @gmail .com
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【お知らせ】『フェミニスト現象学入門』の続編『フェミニスト現象学:経験が響きあう場所へ』が8/25に出版されます。僕は「セクシュアリティの「ままならなさ」:ベルサーニとレヴィナスのクィアな性交渉論を通じて」という論考を寄稿しています。
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ほぼ義務教育不登校から大学に進学した頃、地元の人たちに「お前なんかが大学行っても金の無駄でしかない」と言われた。ままならないけど首席で学部を卒業して、修士号をもらって、奨学金も全額免除になって、今もちゃんと研究を続けられているよと、独り泣いていたあの日の自分を抱き締めにゆきたい。
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博士号をもらった年に生活保護申請しなきゃならんのバグにもほどがあるだろう。
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旧帝大の大学院に進学して、毎年毎年業績と競争が求められることに疲れ果てうつ病になった。うつ病になったときカウンセラーから研究者に向いていないとも言われた。それから約十年、周囲のことを気にせずマイペースにやるようになって徐々に結果が出てきて、今年博論提出までこぎつけた。大学院は
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博士号をもらえることになったけれど、生活は厳しい。来年度の研究職は非常勤講師の一コマだけ。研究生活で負った精神疾患のために、一般職で働くのにも困難がある。生活保護を受給して、それをクッションに障害者雇用で働く予定も立てている。博士号を得ても、生活は依然として極めて厳しいままだ。
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ボクの祖父は人間魚雷に志願したほどには戦争にコミットしていた人間だったのだけど、戦後は左翼になって反戦の立場を貫いてる。ある時その祖父がボクの小学校に来て昔話をする機会があった。天皇の名前を空で言って、戦中の教育は「くだらねぇもんだった」と笑い飛ばしていたのを今でも覚えている。
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レヴィナスの買い物メモ。彼もちゃんと生活してる。
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本日、博士論文「レヴィナスをクィアに/へ開くーーレヴィナス思想におけるセクシュアリティ論のクィア・リーディング」を提出しました。これまで応援、ご支援くださった総ての方々に感謝申し上げます。���聴会、そして書籍化も頑張ります(書籍化のご相談いつでもお待ちしております)。やったぞ！
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働かざるもの食うべからずと言うけれど、労働ができるのも健常な身体を持っているという特権なわけで、では、ボクのように健常ではない身体を持つものには生きる資格がないのかと思ってしまう。人は誰しも存在するだけで尊いのだから、生きることの条件に労働を組み込まないでほしい。
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戸籍上の性別変更のために生殖機能が奪われるというのは、どう考えても人権侵害だった。人の権利を奪ってまで正当化される法律なんて存在しない。にもかかわらず、違憲判決に対して男が女風呂に入れるとかデマを語っている人々は、人権というものが何なのか１から学び直して欲しい。
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大学院に移るとき、当時の指導教官に「お友達をたくさん作ってくださいね」と言われた。その意味が言われたときには分からなかったのだけど、十年近く院生をした今なら分かる。というのも、研究に必要なことは、知識でも、文才でも、語学力でもなくて、研究を共有し合えるような研究環境だからだ。
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「多様性」が彩り豊かなものでないといけないという主張を目にしたけど、彩り豊かと見なされるような「好ましさ」って、多くの場合マジョリティにとって都合の良いなにかですよね。例えば、東京レインボープライドで緊縛表現がなされたとき、声高に嫌悪感を表明してたのはマジョリティだった。そもそも
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「努力」という言葉を使ってマウント取ってる人がいたけど、そもそも「努力するか、しないか」で人の行為を判断するのってめちゃくちゃマッチョですよね。「死ぬ気で努力した」みたいな概念、死ぬほど嫌い。
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ボクもそうだったけど、クィアであることをオープンにできる場所ってリアルでは少なくて、SNSが一つのライフライン。自分と同じような人を探すのにも。そういう状況がある中で、SNSがトランスヘイトで塗れているのはほんっっっと生きづらいよね。
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レヴィナスを中心とした哲学研究、クィア理論、トランスジェンダーを中心としたジェンダー、セクシュアリティ研究を行っています(リンクから業績一覧にとべます)。無料公開の論文、記事や、手軽に読めるエッセイなどもありますのでもしよろしければご笑覧ください。
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あまり一般的に周知されていないことだと思い呟くのですが、学術書籍を翻訳しても印税の類はほとんど入ってこないので実質無賃労働です。博士論文の書籍化に至っては、多くの場合出版助成金という形でこちらがお金を用意することになります。研究者は翻訳したり、文章書いてなんぼだと思うのですが、
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トランスジェンダーとして生きていて、ほぼほぼシスジェンダーの人たちが人口の割合を占めているこの社会において、居場所を見つけることの困難さに出会うことが多い。そんな社会の中でSNSはクィアな人々と繋がる事のできる唯一のライフラインと言ってよいのだが、そこにトランスヘイトが溢れる現状は
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レヴィナスの『実存から実存者へ』は高三のときに出会って、それがきっかけで立正の哲学科を目指した。それから10年以上経つけど、未だに読み返して、もともと買ったこの文庫は表紙も裏表紙も取れてしまった。よいときも、わるいときも立ち返る自分の原点です。
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成人式って衣服が明確にシスジェンダーの男女二元論に分かれるので、トランスジェンダーにとっては辛い日だと想像します。実際、ボクにとって酷く辛い日でした。成人の日にトランスの人々が少しでも静かに過ごせますように。
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女装さんのことを「趣味女装」と強調して、トランスジェンダーとはっきり分けようとする言説が存在するけど、現実はそんなに明確ではないと思う。性別移行の一環として女装する人たちだけではなくて、何らかの理由で性別移行できず、女装に留まる人たちも見てきたから。
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何かと結果が求められ、競争が激しい社会だけど、ボクのようにその風潮に乗れない人でも、マイペースに進むことができるなら、きっと光はあると思う。
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無事に博士号を頂けることになりました。応援頂いてくださった総ての方々に感謝です。
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国内の人口の1%にも満たないトランス女性を危険な存在とみなす眼差しは、明らかにマジョリティの倒錯したフォビアだ。ほんとにいい加減にしてほしい。
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ボクは髪が長かったとき、男子トイレに入るだけで自分の性別を聞かれたことが何度もあった。それが嫌で今は髪を短くしている。トランスジェンダーであるだけでトイレで普通に用が足す事ができない、そういう現実があることにも想像力を伸ばしてほしい。
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藤高和輝さんより『ノット・ライク・ディス:トランスジェンダーと身体の哲学』をご恵投頂きました。草稿を読ませて頂いたのですが、とてもよいトランスジェンダーに関する理論書だと思います。ぜひよしなに。
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KADOKAWAが、『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』というタイトルからして明らかにトランスフォビアに満ちた本を出すみたい。
角川が手を出したか。
「差別には反対。でも、この残酷な事実（ファクト）を無視できる？…」
⇒アビゲイル・シュライアー/岩波明監修/村山美雪,高橋 知子,寺尾まち子訳
『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』
KADOKAWA
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哲学論だろうが、なんだろうが、「性自認」という概念を扱っておいて、ジェンダー研究者に査読させないのなら、それこそおかしなことだと思うのですが。。
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哲学的言説がトランスジェンダーとか、クィアの存在を自分たちの議論の道具にしてもてあそぶという展開を何度も見てきて、心の底から辟易している。ボクらの現実をおもちゃにしないでくれ。
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トランスジェンダーはあなたのそばで普通に生活している。あなたたちが知らないだけで、そこにはちゃんと日常がある。トランスジェンダーは得体のしれない怪物ではないのだ。
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トランスジェンダーが存在できるような社会なんて今の社会では殆どないわけですよね。実際、ボクは孤立感から命を絶とうとした経験がある。居場所があったとすればインターネットの中くらいだったのに、そこでは今やトランスは危険な存在として排除の対象になっている。いったいどこまでトランスを
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好き=恋愛=セックスという一義的な等式を何とかしたい。「好き」であっても付き合いたくない場合もあるし、「好き」がなくたって付き合ってもいい。「好き」だからセックスしてもいいが、しなくてもいいし、身体のふれあいがなくたって/できなくたって「好き」になってもいい。
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男にも女にも還元されない曖昧なジェンダーを生きることは、この社会に蔓延っている男女二元論に抵抗する生存戦略であって単なる名乗りの問題ではない。それに男女どちらかのジェンダーに自分を位置づけないことは、男女の物差しでしか測れないこの社会では、とても困難な生き方だ。
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4月から院生生活の方もいらっしゃると思いますが、去年まで院生だったボクから一言。とりあえず、自分のペースでゆきましょう。院に入るとガンガン業績出してくる人がいますが、構わなくていいです。自分のペースで研究を進めて、衣食住を大事にすること。それが長く院生生活を続ける秘訣です。
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精神病院の閉鎖病棟に入れられ全身拘束を受けてから、三年が経とうとしている。コロナが急速に広まっていた時期でもあり、病室の天井を見つめながら絶望しかなかった。それからどうにかこうにか盛り返して、博論提出にこぎつけようとしている。我ながらよく生きている。
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今は絶版(どこかホントに再版してほしい)だけど、図書館では読めると思うのでパトリック・カリフィアの『セックス・チェンジズ:トランスジェンダーの政治学』は最低限読んでほしい。トランスフォビアがつい最近の現象ではなく、長い歴史を持ち、それに対して多くの当事者やアライの語りがあったことが
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性自認=ジェンダー・アイデンティティみたいな概念は、それこそ純粋哲学なるものが不可視化してきた概念なので、哲学の外部に議論が及ぶことは想定した上で書くべきだと思う。哲学のうちわだけで論じていいものではない。
哲学論だろうが、なんだろうが、「性自認」という概念を扱っておいて、ジェンダー研究者に査読させないのなら、それこそおかしなことだと思うのですが。。
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社会の基準から逸脱した人はいくらでも貶していいという風潮、とても嫌い。
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「多様性」という言葉がこの国で浸透するようになったとき、前面に出ていたのは商業的な価値としての「LGBT」だった。「多様性」なんて、はなからマジョリティのために据えられたお題目みたいなものに過ぎない。
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【お知らせ】『ポケモンSV』をクィアの観点から読み込む記事を書きました。ジェンダークィアとしてのポケモン愛を沢山書いたつもりなので、ご笑覧頂ければ幸いです！
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トランスジェンダーとして生きていると自分を説明しないといけない機会が四六時中起きる。好きなジェンダーで生きているんだからそのくらいのコストは負うべきと言われるかもしれないが、シスジェンダーがシスジェンダーであることに説明責任がほとんど発生しないことを考えると明らかに高いコストだ。
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現代思想に乗っかってる人間だけど、現代思想って極度にエリートの人々によって作られた思想なので、素朴にアイデンティティの政治性とかを棚に上げたり、批判してしまう。フーコーには救いがあると思うのは、彼がベルサーニに連れられて80年代のサンフランシスコを経験してること。そのノイズ。
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恋人や彼女/彼氏という言葉の代わりにパートナーや伴走者という言葉を使ってみる。そうすると、親密な他者との関係性が恋愛関係に閉じられなくなって、さまざまな関係性に開かれることになる。付き合っているからといって、関係性を恋愛関係に留める必要はない。
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カミングアウトして間もないころ、とある大学の講義でアウティングされたことをふと思い出す。直後にその教授に抗議したけれど耳も傾けてもらえず、メールで抗議しても暖簾に腕押し状態だった。しんどい思いを吐き出せる場所がなかったら、ほんとうに息がつまっていたと思う。
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因みにクィア理論の観点から哲学を論じて否定されたのは口頭発表でもありました。そのときには「そんなものとレヴィナスを一緒にするな」という明確なフォビアを伴って。なので、毎回恐怖心を抱きながら発表や論文投稿しています。
クィア理論の観点から哲学の論文を出すと鬼の首をとったかのように査読で否定される、それも徹底的に。これを何年も何年も続けてきた。正直疲れたし、僕が奮闘して傷ついて得られるものがないので、心が折れている。
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この時期は帰省の時期だと思うんですが、年末年始と同じでクィアな人たちにはあまり心地の良い時期ではないと想像します。家族や親戚が必ずしもクィアネスに親和的だとは限らない。逆に、クィアフォビックな言動に曝されるかもしれない。クィアな人たちに少しでも安息があることを願います。
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何でもかんでも「生物学的」という言葉を使って物事を自然化するのはやめたほうがいい。「生物学」という物自体が人間のパラダイムから生まれたものに過ぎないし、人が自然だとみなす事柄はたいてい人為的なもの。
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ボクは成人式にスーツで参加したのが死ぬほど嫌で、終わったあとわんわん泣いたのだけど、だからといってボクの場合、着物が着たかったわけでもない。そもそも衣服が男女二元論的に区切られる成人式の空間が嫌だったのだ。
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セクシュアルマイノリティでいると、社会的な「活動」を暗黙のうちに求められがちだけれど、そもそもセクマイである人たちがこの社会で生きてゆくだけでいっぱいいっぱいなのだから、そんな要求を無作為に向けないでほしいとは思ってしまう。
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トランスヘイト本の出版がまた決まって、それに対して嬉々としている人達がいるのがきわめてしんどい。僕らの現実を何だと思っているのか。
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国内でのトランス差別が活発化し始めた頃、アメリカから来ていたトランスの研究者に、トランス差別にどう反応したらよいかと尋ねたら、「相手にしないこと。それから自分の仲間を増やすこと」と言われたのだけど、今現在においてもその態度が正しいのだと感じる。
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ただただトランスジェンダーの生存可能性を狭めるものでしかない。
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ジェンダーが揺らぐ人たちが「自分」という一人称を使うのに、心地よさを感じることがある。They/themに相当する訳語が日本語には存在しないけど、「自分」はよい中性表現なのではないか。
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性的マイノリティかつ精神疾患者であるという二重のマイノリティなので、帰属できるコミュニティが少ない。性的マイノリティのコミュニティではメンタルのことが理解されず、精神疾患のコミュニティでジェンダーやセクシュアリティのことが理解されなかったりする。クィアとクリップを繋ぐ場所が必要。
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非常勤講師の仕事が正式に決まりました。4月から頑張りたいと思います。
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トランス排除的な言説にまともに対応して身近なトランスの友人が亡くなった。だからボクは今の状況にとても憤りを感じている。しかしながら、ボクがこの状況に応答したとしても自分が壊れるだけなのも以前の経験からよくわかっている。いったいどうしたらいいんだと叫ぶしかない。
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大学院の研究に関するツイートで、毎日何十時間も研究したとか、いっときで何十万字も書いたとか、そういった武勲的な話題が持ち上がることがあるけど、とってもマッチョだなと思ってしまう。そういうことをしないと生き残れないみたいな風潮はとても危ういし、多くの人を取りこぼしてしまう。
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普通に働けるという前提自体が、健常な身体をモデルにしている。労働というシステムはどこまで行っても障害を抱えた身体を排除し、その居場所を抹消するものとして機能している。
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哲学書の翻訳は様々な仕方で出ていますが、レヴィナスの『全体性と無限』に関しては、この著作に最初に触れる為の翻訳書として、藤岡俊博訳を推したいです。この訳から原典(フランス語)にアクセスしやすいし、見過ごされがちなレヴィナスの細かな概念についてもカギカッコなどで捉えやすくなっている。
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哲学書でこれを読んでおけば初段と言えるという文献リストがタイムラインで回ってきたのだけど、見事に男性哲学者の著作しかなかった。哲学の男性中心主義がありありと現れている。
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クィア理論の観点から哲学の論文を出すと鬼の首をとったかのように査読で否定される、それも徹底的に。これを何年も何年も続けてきた。正直疲れたし、僕が奮闘して傷ついて得られるものがないので、心が折れている。
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追い詰めればこの社会は気が済むんだろうか。死ではない選択肢を頼むから存在させてほしい。(もちろん、この社会で現にトランスとして生きていて居場所を見つけている人たちもいるわけですが、こうもトランスが追い詰められる現状だとそういう語りも難しいですよね。自分たちを肯定する語りが)
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レヴィナスのシオニズムが話題になっているようだけれど、彼の政治的な保守性は彼のセクシュアリティ論からも明らかな訳で、そこをあまり見てこなかった先行研究が多いという問題に過ぎない。彼の保守性を踏まえた上で、彼のテキストをどうやってクィアに読むのか、それが例えばバトラーがしてること。
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コラムを担当した『フェミニスト現象学入門』お陰さまで第4刷まで重版とのことです。今後とも宜しくお願い申し上げます。
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何度でも立ち返りたい。
2013年にニュージーランドで同性婚を認める法案が出来たとき、賛成票を投じた1人のおじさん議員が議会で語った内容。
当時も世界中で賞賛されたスピーチ。知らない若い人に向けて。
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博士号がもらえる雰囲気ではあるけれど、生活は正直厳しい。来年度決まってる大学職は非常勤一つで、そこでもらえる給与も生活するには足りない。4月からアルバイトもする予定だけど、適応障害があるからどこまで働けるか未知数。ずっとお金のことで不安になってる研究生活だなぁとつくづく思う。
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【拡散希望】ボクの博論公聴会が、2/13、13時からオンラインで行われます。論題は「レヴィナスをクィアに／へ開く:レヴィナス思想におけるセクシュアリティ論のクィア・リーディング」で、主査は村上靖彦先生、副査は森田邦久先生と藤高和輝先生です。どなたでもご参加可能。
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服をジ���ンダーレスにすることの弊害なんてないし、むしろ男女二元論で分かれている制服とかのせいで生きづらい人たちを少なくすることにも繋がるはずなのに、わざわざ男女に分けた方がいいみたいな言説は理解できない。
割り当てられたジェンダーとは違う種類のスーツを着ると身体にも害をなすみたいな言説を見たのだけど、ボクはスーツだろうが、なんだろうがメンズ、レディース関係なく着てるけど身体に不備があったことは一度もない。
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哲学の側から一方的にトランスジェンダーの現実を定義したら、暴力でしかないですよね。少なくともトランスの声を聞いた上で議論を展開する必要がある。こういった先行研究としては、ゲイル・サラモン『身体を引き受ける』が丁寧に哲学的かつトランスに親和的な仕方で議論を展開しています。
哲学は、主にシスジェンダーの人たちから進められてきた学問なわけで、「性自認」みたいなトランスの言葉を主題とするなら哲学する側が変わる必要がある。加えて、既に言及されている分析だけでなく、現象学にも膨大なトランス研究の先行事例があるので、それを無視してはいけない。
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哲学は、主にシスジェンダーの人たちから進められてきた学問なわけで、「性自認」みたいなトランスの言葉を主題とするなら哲学する側が変わる必要がある。加えて、既に言及されている分析だけでなく、現象学にも膨大なトランス研究の先行事例があるので、それを無視してはいけない。
「トランスジェンダー現象学とは、シスジェンダーのカテゴリーを括弧に入れて、現象学そのものの枠組み自体を政治的に動機づけられた仕方で、質的に変容させることである」。トランス現象学に論文の一説。トランスを扱う哲学は己自身が変わらないといけないし、トランスの観点を排除してはならない。
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例の翻訳にしても、今回の雑誌にしても、それなりに大きな出版社がトランスヘイトに乗り出すというのは、率直に言って「金になる」からですよね。ボクらの実存や存在を周縁化し、危険視することが金のなる木に変わった。この国ではトランスジェンダーの人権も何もないことがよく分かる。
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でも、研究者とか院生でも「死ぬ気で努力した」みたいなことを美談として語る人たちが一定数いて、大変辟易する。
「努力」という言葉を使ってマウント取ってる人がいたけど、そもそも「努力するか、しないか」で人の行為を判断するのってめちゃくちゃマッチョですよね。「死ぬ気で努力した」みたいな概念、死ぬほど嫌い。
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ボクはトランス、クィア当事者の立場から話していますが、同時に哲学研究者の立場からも話しています。ボク自身、哲学の学会でクィアのことを主題にしたら「そんなもの」と言われた経験があります。
哲学的言説がトランスジェンダーとか、クィアの存在を自分たちの議論の道具にしてもてあそぶという展開を何度も見てきて、心の底から辟易している。ボクらの現実をおもちゃにしないでくれ。
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「LGBT」で、さまざまなセクシュアルマイノリティを現す(ないし包括する)用語ではなく、個人を指す言葉(ex.○○はLGBTなの？といった見出し)として使われているのを目にすると、こうして言葉が本来の意味や意図を奪われ、俗っぽく一般化されるんだなと感じる。
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来月で30才になるけど、パニック障害と不安障害、躁鬱病になって十年でもある。こんなに生きれると発症当時は思ってなかった。とりあえず生存できてる自分に自分で💮をあげたい。
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哲学の場でジェンダーやセクシュアリティ、クィアについて話すことの困難さ、耳を傾けてもらえない、黙殺される、あるいは語ることを遮られるといった困難さはそれなりにしていて、そういう経験をした場や学会からはどうしても距離を置かざるをえなくなってしまう。
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トランスヘイト的な言説がほんとに身近なところからもポロポロとこぼれるようになって、そういう社会になってしまったんだなぁと無力感を感じる。必死で差別言説を食い止めようとしてたあの頃の自分の行いは何だったのか。
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生活保護が受けられるのはありがたいことなのだが、十年以上研究を頑張ってきて博士号を得て、たどり着いた生活が生活保護だと思うと、やっぱり気落ちしてしまうのも本音である。
ずっと孤独に研究を続けて、自分なりには頑張ってきたつもりだけど、見返りがないことに少し疲れてきている。��究に見返りなんて期待しちゃいけないのは重々分かっているのだが、それにしたって自分の生活水準が一向に改善されない現実には打ちのめされてしまうのだ。
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哲学の世界は結構マッチョで、やれ不眠不休で研究したとか、体を壊すまで論文書いたとかが美談のように語られる風潮があった。そういう哲学のマッチョさが嫌なのもあって、僕はジェンダー、セクシュアルハラスメント研究に移りつつある。
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『現象学と社会科学』第5号に拙論「初期レヴィナスにおける性の記述の問題:その規範性と可能性をめぐって」が公開されました。本論は、一方で、国内のレヴィナス研究ではほぼ看過されているレヴィナスの生殖規範、家父長制、異性愛中心主義といった規範的観点を、文献学的に
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それが収入に全く繋がらない現状はどう見てもおかしいと考えます。
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研究生活継続のためのクラウドファンディングを実施しております。ご関心のある方は下記リンクをご参照ください。何とぞ宜しくお願い申し上げます。
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所謂ジェンダークリニックではない精神科に通って十年以上になるが、どこの精神科に行っても、自分がトランスジェンダー当事者で、その研究をしていると話すと、トランスについて医師は質問をしてくる。その姿勢はよいものだと思うが、DSM-5に名前が記載されてる存在をよく知らないというのは問題では
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院生生活を乗り切るためには、まず体力ですねと言いたくなるのだけど、体力がなくて途中でバテてしまっても研究を続けられる社会であってほしいし、健常者でなくても研究者になれる業界であってほしい。
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「働かざる者食うべからず」と言いますが、労働が当たり前にできる能力って健常な身体や精神を前提としてるので、この言葉は障害を抱えた人たちの存在を見えなくさせて、脇へ追いやる言葉ですよね。労働できることが当たり前だと思わないでほしい。
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【お知らせ】熊野純彦『レヴィナス入門』を課題図書とする読書会を行います。初期、中期、後期に分けて僕の解釈と熊野解釈を照らし合わせつつ講義を行いますが、メインは参加者の方々とのディスカッションです。レヴィナスに興味のあるどんな方でも、お気軽にご参加ください。
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トランスに対するこういう言説を増加させることが目的なのだから、できることはトランスの肯定的な言説を増やしてゆくことですよね。それで繋がれる人たちと繋がっていって自分たちのコミュニティを広げてゆくこと。ヘイターに貸す耳なんてない。
KADOKAWAが、『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』というタイトルからして明らかにトランスフォビアに満ちた本を出すみたい。
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著者の川崎唯史さんより『メルロ=ポンティの倫理学』をご恵投頂きました。レヴィナスへの言及もままなされているようです。メルロ=ポンティの倫理学についてしっかり勉強させて頂きたいと思います。
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【お知らせ】10/28発売の『現代思想』特集=ルッキズムを考える、に「ままならない交差点ーージェンダークィアのボクが生きてきたこの身体について」というエッセイを寄稿しております。眼差しと性、身体のままならない交錯について綴りました。よろしければご笑覧ください。
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年末年始、家族という共同体に馴染めない、溶け込めない人たちにもゆるやかな時間が訪れますように。願わくば、そもそも帰省という出来事が起こりませんように。
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何らかの病に関して、回復というイメージが付け加えられると、病はあたかも乗り越え可能な障害のように語られる。実際のところ、病と共に��き続けなければいけない人々が数多くいるにもかかわらず。回復するという理想は、病の現実を見えなくさせる。
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本日公開の「攻殻機動隊 M.M.A.」の「ISSUE
#02
特集＿アウトロー｜Outlaw」に「関係性のゴースト:「機械化された欲望」をめぐって」というエッセイを寄稿しました。ベルサーニの観点から攻殻機動隊シリーズの欲望と関係性をクィアに読むものです。ご笑覧頂ければ幸いです。
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天皇の名前と略しちゃったけど、歴代天皇の名前です。歴代の天皇の名前を暗唱できる教育があったらしい。
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査読が落ちた。提出前に読んでもらった方々からもよいコメント頂いて、発表でも前向きな議論ができた。それが査読になると途端に全面否定される。毎回このケース。やっぱり哲学をクィアに読む作業はできないのか。というか、自分にその力がないのか。うちひしがれている。
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